旧平賀家住宅主屋とは

旧平賀家住宅主屋は、兵庫県川西市下財の川西市郷土館にある大正7年(1918年)建築の木造平屋建の洋館で、平成8年(1996年)12月20日に国の登録有形文化財に登録された。化学者の平賀義美(よしみ)博士が自邸として、猪名川沿いの川西市小戸に建てた住宅である。

屋根はスレート葺で、建築面積は152平方メートル。平成2年(1990年)11月に川西市郷土館の敷地へ移築復元された。英国のカントリーハウスにならって建てられ、隣に建つ和風の旧平安家住宅と同じ大正7年の建築ながら、まったく違う住まいの姿を見せている。

英国のカントリーハウスにならった洋館

文化庁の解説によれば、英国に留学経験のある施主が英国のカントリーハウスにならって建てた住宅で、設計は大林組の松本兎象、施工は鴻池組である。川西市は、イギリスの田園住宅の形式を極めてよく守った住宅と説明している。

その様子は、屋根の勾配、出窓、暖炉、煙突など各所に表れている。急な勾配のスレート屋根から煙突が立ち上がり、壁から出窓が張り出す外観は、和風の屋敷が並ぶ郷土館の敷地のなかでひときわ目を引く。

小石の洗い出しの壁と、客間・書斎・寝室

旧平賀家住宅主屋の外壁は、小石を表面に浮かせた洗い出し仕上げで、基礎は御影石を積んでいる。屋根は洋小屋組で、スレートで葺く。壁に近づくと、モルタルの面に小石の粒が並んでいるのが分かる。

内部には客間・書斎・寝室などの部屋が配され、出窓と暖炉を備える。二重窓のような合理的な設備も取り入れられ、川西市は、的確な装飾で引き締めた端正で洗練された意匠と評している。英国の形式を写しながら、日本の気候に合わせた工夫も加えた住宅である。

旧平賀家住宅主屋が登録された理由

旧平賀家住宅主屋の登録基準は「造形の規範となっているもの」で、登録番号は28-0005である。旧平安家住宅主屋(28-0004)と並んで、平成8年(1996年)12月20日の第1回の登録に含まれた。

文化庁は、19世紀末から流行した本格的な洋風邸宅の、大正期における好例と評価している。川西市も、大正期の住宅の典型として日本の近代建築史上重要な建物と位置づけ、「ひょうごの近代住宅100選」にも選ばれている。

旧平賀家住宅主屋の見学

旧平賀家住宅主屋は、川西市郷土館の入館料で見学できる。ただし旧平賀邸の公開日が旧平安邸と同じかどうかは、郷土館の公式サイトが確認時に開けず確かめられなかったため、出かける前に郷土館へ問い合わせたい(2026年10月確認)。

外観は、煙突と出窓が重なって見える角度から眺めると、カントリーハウスらしさがよく分かる。撮影の可否は受付で確かめておきたい。開館日・入館料・行き方は川西市郷土館のページにまとめてある。

Q&A

Q旧平賀家住宅主屋は誰が建てましたか?
A化学者の平賀義美博士が大正7年(1918年)に自邸として建てました。設計は大林組の松本兎象、施工は鴻池組です。
Q旧平賀家住宅主屋はもともとどこにありましたか?
A猪名川沿いの川西市小戸にあり、平成2年(1990年)11月に川西市郷土館の敷地へ移築復元されました。
Q旧平賀家住宅主屋の見どころは何ですか?
A英国のカントリーハウスにならった屋根勾配、出窓、暖炉、煙突と、小石を洗い出した外壁です。
Q旧平賀家住宅主屋はいつ登録有形文化財になりましたか?
A平成8年(1996年)12月20日に登録されました。登録番号は28-0005です。
Q旧平賀家住宅主屋の中は見学できますか?
A川西市郷土館の入館料で見学できます。旧平賀邸の公開日が旧平安邸と同じかは確かめられなかったため、事前に郷土館へ問い合わせてください(2026年10月確認)。

基本情報

名称旧平賀家住宅主屋
所在地兵庫県川西市下財字上の町8
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成8年(1996年)登録
員数1棟
寸法建築面積152平方メートル(木造平屋建、スレート葺)
所有者川西市
公開状況公開(川西市郷土館、入館料300円)

参考文献

最終更新日: 2026.10.01