賀美発電所とは

賀美発電所は、茨城県常陸太田市の里川(久慈川水系)中流域にある大正8年(1919年)運転開始の水力発電所で、本館、放水路及び余水路、取水所の3件が平成16年(2004年)11月8日に国の登録有形文化財(建造物)となった。読みは「がみはつでんしょ」。所有者は東京発電株式会社である。

文化庁の解説によれば、賀美発電所は茨城電気株式会社が計画した発電所で、取水所は本館から約4キロメートル上流の小菅町にある。取水所で取り入れた水を導水路で本館へ送り、発電に使った水は放水路から里川へ戻す。本館と放水路は上深荻町に位置する。

施設の構成と価値

東京発電によれば、賀美発電所は木造の本館建物、背後の水圧鉄管、前面の排水路などが周辺の自然環境とほどよく調和した発電所である。同社は里川水系の賀美・小里川・徳田の3発電所の本館や放水路、取水所などを登録有形文化財として維持している。

土木学会は平成29年(2017年)、賀美発電所を含む「里川水系水力発電所群」を選奨土木遺産に選んだ。茨城県で最初に電源開発された水系の発電所群として地域の近代化に貢献し、当時の建設技術を今に伝えることが選奨の理由とされている。

本館は越屋根を備えた木造平屋の発電所建屋、放水路及び余水路は精緻な石張りの水路と欠円アーチの管理橋、取水所は石張りの重力式取水堰と制水門、沈砂池からなる(文化庁)。

見学について

賀美発電所は現在も運転している発電施設である。見学の可否や見学できる位置、駐車場についての公的な案内は確認できなかった。施設内への立ち入りはせず、外から見る場合も周辺の案内に従いたい。所在地は本館が常陸太田市上深荻町320、取水所が同市小菅町である(文化庁)。

参考文献

賀美発電所本館(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00004310
賀美発電所放水路及び余水路(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00004311
賀美発電所取水所(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00004312
有形文化財(東京発電株式会社)
https://tokyohatsuden.co.jp/csr/cultural_property/
里川水系水力発電所群(土木学会 選奨土木遺産)
https://committees.jsce.or.jp/heritage/node/956

最終更新日: 2026.10.06

基本情報

名称賀美発電所
所在地茨城県常陸太田市上深荻町320
所有者東京発電株式会社
指定登録有形文化財 3件
座標36.67754, 140.51655