上和野馬頭観世音とは

上和野馬頭観世音は、岩手県岩手郡雫石町上野下沢田にある馬頭観音の堂で、大正3年(1914年)建立の本堂と、江戸時代中期にさかのぼる旧堂の2棟が、平成28年(2016年)8月1日に国の登録有形文化財(建造物)となった。読みは「かみわのばとうかんぜおん」。所有者は宗教法人上和野馬頭観世音である。

文化庁の解説によれば、境内は袖山の山麓に東向きに開かれている。本堂は東を正面に、旧堂は北を正面にして建つ。

馬の里の信仰

雫石町によれば、江戸時代には幕府の御馬買衆がやってくるほど南部馬の評価が高く、雫石では曲り家で馬とともに暮らす形を守ってきた。そのため馬の神への信仰が厚く、古くから馬頭観世音が崇拝されてきた。

文化庁は旧堂について、名馬の産地として知られた土地の信仰の様子を伝える建物と評価している。旧堂は前身の本堂と伝わり、大正3年(1914年)に移築され、その年に現在の本堂が建てられた(文化庁)。

2棟の構成

本堂は三間堂で、正面に一間の向拝を設け、正面と側面に高欄付きの縁を廻らす。柱の上を尾垂木付きの二手先組物で飾り、内部の板支輪の地紋彫や向拝まわりの立体的な彫刻に見応えがある(文化庁)。

旧堂も三間堂で、正面に一間の向拝をもつ。明治14年(1881年)の棟札には「再興」とあり、雫石町は屋根の架け替えや縁まわりの大修理とみて、当初の建築を江戸中期から後期ごろと推定している。現在は奉納された絵馬を多く納めることから「絵馬堂」と呼ばれる(雫石町、文化庁)。

参拝について

上和野馬頭観世音の所在地は雫石町上野下沢田105。堂内の公開や参拝の時間について公的な案内は見当たらなかった。問い合わせは雫石町生涯文化スポーツ課(電話019-692-4181)へ。

参考文献

国登録有形文化財(建造物) 上和野馬頭観世音旧堂(雫石町)
https://www.town.shizukuishi.iwate.jp/docs/2020031900054/
上和野馬頭観世音本堂(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00011031
上和野馬頭観世音旧堂(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00011032

最終更新日: 2026.10.06

基本情報

名称上和野馬頭観世音
所在地岩手県岩手郡雫石町上野下沢田105
所有者宗教法人上和野馬頭観世音
指定登録有形文化財 2件
座標39.70669, 140.92473