浪打峠の交叉層とは:峠道の切通しに現れた波模様の地層

浪打峠の交叉層(なみうちとうげのこうさそう)は、岩手県二戸郡一戸町の浪打峠にある、浅い海で堆積した地層の交叉層の露頭で、昭和16年(1941年)8月1日に国の天然記念物に指定された。

文化庁の記録では、指定基準は「地層の整合及び不整合」である。一戸町によると、所在地は一戸字大越田と一戸字大道沢にまたがる。

いちのへ観光公社によると、浪打峠は奥州街道の一戸宿と福岡宿のあいだ、現在の二戸市と一戸町の境にある。

交叉層とは

指定時の説明によると、第三紀の砂岩層の風化した面が波紋に似たはっきりした交叉層(偽層)をなし、層の中に多数の貝殻の破片を含んでいて、浅い海の堆積層の典型的な特徴を備えている。

いちのへ観光公社は、交叉層を、浅瀬の流れる水の中で砂が堆積するときにできる層と説明している。流れの向きや強さが変わるたびに、斜めに傾いた薄い層が向きを変えて重なり、断面に交差する縞模様が生まれる。

同じ資料によると、浪打峠の交叉層は約1,500万年前、この一帯が浅い海だったときに堆積したものと考えられている。

浪打峠の交叉層の見どころ:貝殻を含む縞模様

いちのへ観光公社によると、切通しの峠道の両側に、貝殻を含んだ美しい縞模様の地層が露出している。これが波のように見えることから「浪打峠」の名が付いたと考えられている。

露頭の前では、斜めに走る縞が途中で向きを変える部分と、層の中に白く点々と見える貝殻の破片を探したい。指定時の説明が浅海堆積の標式的特徴として挙げた二つの要素を、実物で確かめられる。

いちのへ観光公社によると、浪打峠は歌枕の「末の松山」の候補地の一つとする説があり、明治天皇の巡幸の際には野立所に選ばれた。第一の候補は宮城県多賀城市とされている。

浪打峠の交叉層の見学方法

いちのへ観光公社によると、見学は無料で、自家用車の駐車場は2台分。道が非常に狭いため、大型の自家用車での来訪は控えるよう求めている。

天然記念物のため、露頭を叩いたり削ったり、貝殻の化石を持ち帰ったりしてはならない。問い合わせは一戸町役場世界遺産課(0195-32-2652)。

Q&A

Q浪打峠の交叉層はいつ天然記念物に指定されましたか?
A昭和16年(1941年)8月1日に指定されました。
Q交叉層とは何ですか?
A浅瀬の流れの中で砂が堆積するときにできる、斜めの層が交差して重なった地層です。
Q浪打峠の交叉層はいつできたのですか?
Aいちのへ観光公社によると、約1,500万年前、この一帯が浅い海だったときに堆積したと考えられています。
Q浪打峠の名前の由来は?
A峠道の両側の縞模様の地層が波のように見えることから名付けられたと考えられています。
Q浪打峠の交叉層は見学できますか?
A見学は無料で、駐車場は2台分です。道が狭いため大型車での来訪は控えてください。

基本情報

名称浪打峠の交叉層(なみうちとうげのこうさそう)
所在地岩手県二戸郡一戸町一戸字大越田、大道沢
指定区分天然記念物
指定年昭和16年(1941年)8月1日指定
員数文化庁データベースに記載なし
寸法文化庁データベースに記載なし
所有者文化庁の記録に記載なし
公開状況見学無料。駐車場2台

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「浪打峠の交叉層」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/401/152
文化遺産オンライン「浪打峠の交叉層」
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/204653
一戸町「一戸町の文化財」
https://www.town.ichinohe.iwate.jp/soshikikarasagasu/sekaiisanka/bunkazaikakari/1/935.html
いちのへ観光公社「国指定天然記念物 浪打峠の交叉層」
https://www.ichinohekankou.jp/sightseeing/history-2/kousasou/

最終更新日: 2026.09.27