森澤家住宅築地塀とは
森澤家住宅築地塀は、高知県安芸市土居にある明治中期の土塀で、平成17年(2005年)11月10日に国の登録有形文化財となった。屋敷の敷地の南西隅にあり、西辺と南辺の二辺にわたって立つ。総延長は26メートル。
どちらの辺も厚さは0.3メートルで、上に瓦屋根を載せる。西辺は長さ10.5メートル、高さ1.8メートルで、玉石を積んだ上に漆喰塗りの土塀を立てる。
南辺は長さ15メートル、高さ1.8メートルで、石積みの上に、河原石を練り込んだ土塀を載せる。
登録の理由と価値
登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」。文化庁の解説は、河原石を練り込んだ南辺の土塀を、特色ある外観を示すものとして評価している。
河原石を土に練り込む塀は、土居の町並みを特徴づける要素でもある。安芸市は土居廓中の町並みを代表するものとして、安芸川の河原石や古瓦を赤土で固めた練り塀を挙げている。森澤家住宅築地塀の南辺は、この土地で使われてきた塀の造り方を、明治の地主屋敷の表に用いたものといえる。
南辺は屋敷の正面にあたる。敷地は南を表とし、南東の隅に長屋門、南西の隅にこの築地塀が立つ。門と並んで屋敷の南の顔をつくる塀に、最も手のかかった河原石入りの造りが選ばれている。
見どころ
西辺と南辺の造りの違いを見比べたい。西辺は玉石積みの上に白い漆喰の壁を立て、平滑な面を見せる。南辺は石積みの上に、河原石を塗り込めた土の壁が載り、丸い石の頭が壁面に点々と現れる。同じ隅から直角に折れる二辺で、表情がまったく違う。
南辺の15メートルは、13件の構造物のなかでも外から最も見られることを意識した面である。高さ1.8メートル、厚さ0.3メートルの土の壁に河原石の粒がそろって並ぶ様子は、光の角度で陰影が変わる。斜めから日が差す朝夕に、石の凹凸がよく浮かぶ。
塀の足もとにも注目したい。西辺は玉石、南辺は石積みと、どちらも土の壁を地面から浮かせる石の基礎を持つ。雨の跳ね返りと地面の湿気から土塀を守るための備えである。
見学方法
森澤家住宅築地塀の公開の案内はない(2026年9月25日確認)。敷地の外周に立つ塀なので、南辺と西辺の外側の面は敷地の外から見える可能性がある。見るなら南側から、河原石を練り込んだ南辺の面を正面にとらえたい。
撮影は公道からにとどめ、塀越しに敷地の中をのぞき込まないようにしてほしい。屋敷全体への行き方は、森澤家住宅のページにまとめてある。
Q&A
- 森澤家住宅築地塀の読み方は?
- 「もりさわけじゅうたくついじべい」と読みます。築地塀は瓦屋根を載せた土塀のことです。
- 森澤家住宅築地塀はどこにありますか。
- 森澤家住宅の敷地の南西隅にあり、西辺と南辺の二辺にわたって立っています。総延長は26メートルです。
- 森澤家住宅築地塀の特徴は何ですか。
- 南辺は石積みの上に河原石を練り込んだ土塀を載せ、文化庁はこれを特色ある外観と評価しています。西辺は玉石積みの上に漆喰塗りの土塀を立てています。
- 森澤家住宅築地塀の大きさは?
- 西辺は長さ10.5メートル、南辺は長さ15メートルで、高さはどちらも1.8メートル、厚さは0.3メートルです。
- 森澤家住宅築地塀は見学できますか。
- 公開の案内はありませんが、敷地の外周に立つため、南辺と西辺の外側の面が外から見える可能性があります。
基本データ
| 名称 | 森澤家住宅築地塀(もりさわけじゅうたくついじべい) |
|---|---|
| 所在地 | 高知県安芸市土居559 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) 登録番号39-0206 |
| 指定年 | 平成17年(2005年)11月10日登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 土塀、瓦葺、総延長26メートル |
| 所有者 | 文化庁データベースに記載なし |
| 公開状況 | 非公開(外観は敷地外から) |
参考文献
- 国指定文化財等データベース(文化庁) 森澤家住宅築地塀
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00005052
- 高知県 国登録有形文化財<建造物>
- https://www.pref.kochi.lg.jp/doc/2023062200186/
- 安芸市 安芸市土居廓中伝統的建造物群保存地区
- https://www.city.aki.kochi.jp/life/dtl.php?hdnKey=1381
最終更新日: 2026.09.25