小川文齋家住宅とは

小川文齋家住宅は、京都市東山区の五条坂にある陶芸家小川文齋家の住まいと工房で、江戸末期の主屋と土蔵、明治前期の登り窯の3件が、平成30年(2018年)11月2日に国の登録有形文化財(建造物)となった。読みは「おがわぶんさいけじゅうたく」。文化庁は、製陶業で発展した五条坂の風情を伝える町家と記している。

文齋窯によれば、初代小川文齋(文助)は九州で築窯の技術を学び、弘化4年(1847年)に一条家の招きで山城国鹿背山(現在の木津川市)に窯を築いて文齋の名を許された。明治維新で禄を返した後、明治6年(1873年)に京都五条坂で独立創業し、以来この地で六代にわたって陶磁器を作り続けている。

3件の構成

主屋は五条通に南面する表屋造の町家で、正面を出桁造とし、2階の西側に出格子、東側に太い額縁の格子窓を設ける。土蔵は主屋の北西隅に接続する小ぶりな2階建の蔵である(文化庁)。

登り窯は、敷地北辺の東上りの地形を生かして東西方向に築いた6室の連房式登り窯で、幅5メートル、全長11メートル。耐火煉瓦を主材とし、東北隅に煉瓦の煙突を立てる。文化庁は、市街化の著しい五条坂で製陶業の繁栄をしのばせる貴重な遺構と評価している。3件とも「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。

見学と所在地

小川文齋家住宅は陶芸家の住まいと工房で、公開についての公的な案内は見当たらなかった。外観は五条通から見るにとどめたい。文齋窯では陶芸教室や作品制作の依頼を受け付けている(文齋窯)。

文齋窯によれば、登り窯は平成30年(2018年)に損壊し、翌年に修復を終えた。所在地は京都市東山区五条橋東六丁目502ほか。

参考文献

文齋窯(公式サイト)
https://bunsaigama.com/
小川文齋家住宅主屋(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00012576
小川文齋家住宅土蔵(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00012577
小川文齋家住宅登り窯(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00012578

最終更新日: 2026.10.07