安乗埼灯台とは
安乗埼灯台は、三重県志摩市阿児町安乗の的矢湾の湾口に突き出た岬に、昭和23年(1948年)に建てられた鉄筋コンクリート造の四角い灯台で、平成25年(2013年)3月29日に国の登録有形文化財(建造物)となった(文化庁)。読みは「あのりさきとうだい」。
文化庁の記録では、鉄筋コンクリート造、高さ16メートル、建築面積27平方メートル。登録番号は24-0149、所有者は国(国土交通省)である。
明治の木造灯台から四角い塔へ
燈光会によれば、安乗崎は志摩半島の中ほどに深く切れ込んだ的矢湾の入口にあり、周囲に暗礁が多いことから、大王崎・鎧崎とともに「志摩三崎」と呼ばれる海の難所だった。
最初の灯台は、英国人技師R.H.ブラントンの指導で明治6年(1873年)4月1日に点灯した、全国で20番目の洋式灯台である。八角形の木造で、石油ランプを灯していた。海食で地盤が崩れたため岬の先端から後退させ、さらに崩れたので昭和24年(1949年)に再び後ろへ移し、そのときに現在の四角い鉄筋コンクリート造に建て替えたという。初代の木造灯台は東京の船の科学館の構内に移築された(燈光会)。
建て替えの年は、文化庁の記録が昭和23年(1948年)、燈光会が昭和24年(1949年)としており、資料によって1年の違いがある。
登録有形文化財としての価値
安乗埼灯台は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。文化庁の解説は、装飾を排した幾何学的な構成を特徴とし、岬の歴史的景観に寄与していると評価している。
燈光会は、参観できる「のぼれる灯台」のなかで唯一の四角形の灯台と紹介している。
見どころ
文化庁の解説によれば、1辺2.9メートルの正方形の平面をもつ付属舎付きの灯塔と円筒形の灯室の上に、八角形の鋼製の灯籠を載せ、総高16メートルとする。四角い塔、丸い灯室、八角形の灯籠と、上へ行くほど形が変わっていく構成を見ておきたい。
灯台の周りは芝生の園地として整えられ、塔に上ると的矢湾を見下ろせる(燈光会)。灯質は15秒ごとに白光を1回放つもので、光達距離は16.5海里(約31キロメートル)である。
見学について
安乗埼灯台は公益社団法人燈光会が参観業務を行う「のぼれる灯台」で、参観寄付金は中学生以上300円、小学生以下は不要。参観時間は午前9時から正午と、午後1時から午後4時(3月から10月の土日・祝日などは午後4時30分まで)で、入場は終了の15分前まで(燈光会)。
燈光会によれば、近くには志摩市立の灯台資料館があり、初代灯台の3分の1の模型などを展示している。問い合わせは燈光会安乗埼支所(電話0599-47-5622)。
交通は、近鉄志摩線の鵜方駅から三重交通バス安乗線で約20分の「安乗埼灯台口」で降り、徒歩約15分。車は伊勢自動車道の伊勢西インターチェンジから約1時間(燈光会)。
Q&A
- 安乗埼灯台はいつ建てられましたか?
- 現在の灯台は、文化庁の記録では昭和23年(1948年)、燈光会によれば昭和24年(1949年)の建て替えです。初代の木造灯台は明治6年(1873年)に点灯しました。
- 安乗埼灯台はなぜ四角いのですか?
- 昭和の建て替えで四角い鉄筋コンクリート造になりました。燈光会は、のぼれる灯台のなかで唯一の四角形の灯台と紹介しています。
- 安乗埼灯台には上れますか?
- 上れます。燈光会が参観業務を行っており、参観寄付金は中学生以上300円です。
- 安乗埼灯台の初代の灯台はどこにありますか?
- 燈光会によれば、木造の初代灯台は東京の船の科学館の構内に移築されています。
- 安乗埼灯台へはどう行けばよいですか?
- 近鉄志摩線の鵜方駅から三重交通バス安乗線で約20分の「安乗埼灯台口」で降り、徒歩約15分です(燈光会)。
基本情報
| 名称 | 安乗埼灯台(あのりさきとうだい) |
|---|---|
| 所在地 | 三重県志摩市阿児町安乗字小山795 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) |
| 指定年 | 平成25年(2013年)3月29日登録 |
| 員数 | 1基 |
| 寸法 | 鉄筋コンクリート造、高さ16メートル、建築面積27平方メートル |
| 所有者 | 国(国土交通省) |
| 公開状況 | 参観可(燈光会。参観寄付金300円) |
参考文献
- 安乗埼灯台(国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00009497
- 安乗埼灯台(公益社団法人燈光会 のぼれる灯台)
- https://www.tokokai.org/tourlight/tourlight08/
最終更新日: 2026.10.14