遊佐家住宅室とは
遊佐家住宅室は、宮城県大崎市鳴子温泉字馬場の遊佐家の屋敷に造られた昭和10年(1935年)頃の石造の貯蔵庫で、平成10年(1998年)12月11日に国の登録有形文化財となった。
読みは「むろ」。材料小屋の東側にある地面の段差を利用し、横から掘り込んで造った横穴式の石室である。建築面積は5.4平方メートルで、登録された6棟のなかでもっとも小さい。
登録時の文化庁の解説によれば、主に漬物にする野菜の貯蔵に使われていた。温度と湿度が一定に保たれやすい土中の空間を、冬越しの食料庫として生かしたものである。
登録の理由と価値
遊佐家住宅室は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。文化庁の解説は、戦前期の農村生活を知るうえで貴重な室だと評価している。
土中の室は、建物というより屋敷の地形の一部のような存在で、見過ごされやすい。遊佐家住宅では、それが主屋や蔵と同じ扱いで1件の文化財として登録されている。雪の多い山あいで冬の食べ物をどう保存したかを、具体的な形で伝える例である。
見どころ 切石積みの側壁とアーチ形の屋根
側壁は切り整えた石を積んだ切石積みで、その上にアーチ形のコンクリートの屋根を架けている。切石を積む伝統的な技術と、コンクリートの屋根とを組み合わせた造りである。
正面の扉は失われ、入口は開いたままになっている。登録時の解説がそう記しているとおり、口を開けた石室の姿が、かえってこの構造のつくりをよく見せている。
見学について
遊佐家住宅室は個人の屋敷の中にあり、公開の案内は確認できない。建物の写真は文化庁のデータベースと文化遺産オンラインに掲載されている。
屋敷への行き方と、屋敷全体に共通する見学の条件は、遊佐家住宅(鳴子温泉馬場)のページにまとめてある。
Q&A
- 遊佐家住宅室とはどんなものですか?
- 地面の段差を利用して横から掘り込んだ石造の貯蔵庫(室)です。側壁は切石積みで、アーチ形のコンクリート屋根を架けています。
- 遊佐家住宅室は何に使われていましたか?
- 登録時の文化庁の解説によると、主に漬物にする野菜の貯蔵に使われていました。
- 遊佐家住宅室はいつ造られましたか?
- 文化庁のデータベースでは昭和10年(1935年)頃とされています。平成10年(1998年)12月11日に登録有形文化財となりました。
- 遊佐家住宅室は見学できますか?
- 個人の屋敷にあり、一般公開の案内は確認できません。
- 遊佐家住宅室の入口はどうなっていますか?
- 正面の扉は失われ、入口は開いたままになっています。登録時の文化庁の解説にもそのように記されています。
基本情報
| 名称 | 遊佐家住宅室 |
|---|---|
| 所在地 | 宮城県大崎市鳴子温泉字馬場102 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) |
| 指定年 | 平成10年(1998年)12月11日登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 建築面積5.4平方メートル(石造貯蔵庫) |
| 所有者 | 文化庁データベースに記載なし |
| 公開状況 | 非公開(一般公開・見学受付の案内なし) |
参考文献
最終更新日: 2026.09.25