1基の道路橋 ― 2011年に登録有形文化財

小渋橋は、長野県下伊那郡大鹿村大河原4760-1地先他にある昭和時代の橋で、2011年(平成23年)10月28日に登録有形文化財(建造物)となった。指定された文化財ではなく、登録された文化財である。

員数は1基である。ふりがなは、こしぶばしである。所有は大鹿村である。

構造は鉄筋コンクリート造3連アーチ橋、橋長106メートル、幅員5.5メートルとされる。年代の欄は昭和中、西暦は1957年である。

道路が、アーチの下を通る

弧を描く部材が、通る道の上にかかっている。

文化庁は、大鹿村の中心部を流れる小渋川に架かる下路式鉄筋コンクリート造三連アーチ橋、と記す。

下路式は、橋の上を通る道が、アーチより下の位置にある形をいう。通る人や車は、三つのアーチの下をくぐるように進む。

内田三連橋梁も3連のアーチ橋だった。あちらは煉瓦のアーチの上に線路が載る。

本件は、同じ3連でも、アーチが道の上に立ち上がる。材料は煉瓦ではなく鉄筋コンクリートである。

アーチの数は同じでも、道とアーチの上下が入れ替わることになる。

アーチと桁を、垂直の材で結ぶ

弧を描く材と、道を載せる材とが、縦の材でつながれている。

文化庁は、曲げ剛性を有するアーチ材と桁を垂直材で結ぶいわゆるローゼ桁橋、と記す。

桁は、道を載せて支える横長の部材をいう。曲げ剛性は、曲げようとする力に対して形を保つ強さである。ローゼ桁橋は、その強さをもつアーチと桁とを、何本もの縦の材で結んだ形をいう。

アーチが上から桁を吊り、桁が道を載せる。上の弧と下の直線が、垂直材によって一つの構造になる。

旧国鉄根北線越川橋梁は、無筋コンクリートの10連アーチ橋だった。

本件は鉄筋コンクリートで、アーチと桁と垂直材を組み合わせる。

県内に多い同じ形式のなかで、技術と景観の両面

評価が、似た橋の多いなかでの比べ方で述べられている。

文化庁は、県内に多い同形式の橋梁の中で技術と景観の両面から高い完成度をもつ、と結ぶ。

ローゼ桁橋は県内に多い、とされる。そのなかで、技術と景観の二つの面から、完成度が高いとされる。

赤木家住宅主屋も、質と規模の両方で秀でるとされていた。

本件は、造りの確かさと見た目の両方が挙げられる。珍しい形式だからではなく、多くある形式の出来のよさで評価されることになる。

内田三連橋梁は、下流側の煉瓦の凹凸が結果として装飾的になっているとされた。本件は、景観がはじめから評価の半分を占める。

見学

所在は長野県下伊那郡大鹿村大河原4760-1地先他で、所有は大鹿村である。

橋長106メートル、幅員5.5メートルで、アーチは3連である。

員数の単位は基で、内田三連橋梁や旧国鉄根北線越川橋梁と同じく、土木構造物を数える単位になる。

名称の読みは、ふりがなの欄で、こしぶばし、とされる。データベースの英語名も、この読みに合わせて Koshibu Bridge としている。

村道の橋として使われる。通行や見学の条件は管理者の定めによる。訪問前に確認したい。

Q&A

Q小渋橋はいつ登録されましたか。
A2011年(平成23年)10月28日に登録有形文化財(建造物)となりました。指定ではなく登録で、員数は1基です。
Qどのような橋ですか。
A小渋川に架かる下路式鉄筋コンクリート造三連アーチ橋です。道路がアーチの下を通ります。
Qローゼ桁橋とは何ですか。
A曲げ剛性を有するアーチ材と桁を垂直材で結ぶ形式の橋です。
Q何が評価されているのですか。
A文化庁は「県内に多い同形式の橋梁の中で技術と景観の両面から高い完成度をもつ」と結びます。
Qどのくらいの大きさですか。
A橋長106メートル、幅員5.5メートルです。

基本情報

名称小渋橋(こしぶばし)
所在地長野県下伊那郡大鹿村大河原4760-1地先他
指定区分登録有形文化財(建造物)/指定ではなく登録
指定年2011年(平成23年)10月28日 登録
員数1基
寸法鉄筋コンクリート造3連アーチ橋、橋長106メートル、幅員5.5メートル。下路式のローゼ桁橋で、アーチ材と桁を垂直材で結ぶ。年代の欄は昭和中、西暦は1957年
所有者大鹿村
公開状況村道の橋で、通行や見学の条件は管理者の定めによる

参考文献

文化遺産オンライン 小渋橋
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/174457
文化庁 国指定文化財等データベース
https://kunishitei.bunka.go.jp/
大鹿村
https://www.vill.ooshika.nagano.jp/
長野県 文化財
https://www.pref.nagano.lg.jp/

最終更新日: 2026.09.24