中井家住宅(御所市)とは
中井家住宅(御所市)は、奈良県御所市南中町にある町家の屋敷で、寛政4年(1792年)の主屋に座敷棟と土蔵を加えた3棟が、平成19年(2007年)10月2日に国の登録有形文化財に登録されている(文化庁)。奈良県の登録有形文化財の一覧にも「中井家住宅主屋ほか2件」として載っている。
主屋は南中町通りに東を向けて建ち、その西面の北端に座敷棟がつながり、主屋の南に土蔵が立つ(文化庁)。通りに面した主屋を中心に、奥と脇へ棟が広がる配置である。
御所まちの町家として
中井家住宅が建つ南中町は、近世の町割りが残る御所市の旧市街、いわゆる「御所まち」の一角にある。平成29年(2017年)に御所市の中心市街地を対象にまとめられた基本構想は、御所まちが桑山氏の城下町であり、物資の集まる商都、また寺内町として発達したこと、町割りや環濠、背割下水が寛保2年(1742年)の検地絵図と同じ位置に残ることを挙げている。
同じ構想は、町家の建て替えや修繕で町並みが変わりつつあることを課題とし、その中で「登録有形文化財・中井邸」の写真を、残された町家の例として示している。中井家住宅の主屋は、黒と白に塗り分けた外観で通りの景観をつくる建物と文化庁が評価しており、御所まちの町家の姿を通りから確かめられる1軒である。
3棟の構成と年代
3棟は同じ日に登録され、登録番号は29-0122から29-0124まで続く(文化庁)。登録基準はいずれも「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。
- 中井家住宅主屋(29-0122)…寛政4年(1792年)。木造平屋建、瓦葺、建築面積130平方メートル。間口6間半・奥行5間の町家で、つし2階の外壁を黒漆喰、軒を白漆喰で塗り分ける
- 中井家住宅座敷棟(29-0123)…大正初期。木造平屋建、瓦葺、建築面積51平方メートル。床・棚・付書院を備えた10畳の座敷と8畳の次の間をもつ数寄屋風の座敷
- 中井家住宅土蔵(29-0124)…大正5年(1916年)。土蔵造2階建、瓦葺、建築面積32平方メートル。白漆喰塗で北面の腰を海鼠壁とし、1階の西半分を米蔵とする
18世紀末の主屋に、大正期になって接客の座敷と収納の土蔵が加わった。町家の暮らしが120年あまりの間にどう広がったかを、同じ敷地で追うことができる。各棟の構造と見どころは、それぞれのページで扱っている。
見学について
中井家住宅の内部公開や見学の受け入れについて、文化庁・奈良県・御所市の公的な案内は確認できなかった。所有者は文化庁のデータベースでは空欄である。見学は通りからの外観にとどめ、住まいへの立ち入りや敷地内の撮影は控えたい。
最寄り駅は近鉄御所線の終点の近鉄御所駅と、JR和歌山線の御所駅で、どちらからも直線でおよそ500メートル南東にあたる。両駅は隣り合っているが、前述の基本構想によれば直接行き来する道がなく、乗り換えには大きく回り込む必要がある。
参考文献
- 中井家住宅主屋(国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00006476
- 中井家住宅座敷棟(国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00006477
- 中井家住宅土蔵(国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00006478
- 奈良県内 登録有形文化財の状況(奈良県)
- https://www.pref.nara.jp/secure/324726/itiran.pdf
- 御所中心市街地地区まちづくり基本構想(奈良県ウェブサイト掲載)
- https://www.pref.nara.jp/secure/135609/gosechushinshigaichikihonkousou.pdf
最終更新日: 2026.10.16
基本情報
| 名称 | 中井家住宅(御所市) |
|---|---|
| 所在地 | 奈良県御所市南中町1234 |
| 指定 | 登録有形文化財 3件 |
| 座標 | 34.46167, 135.73745 |