えちごトキめき鉄道二本木駅とは
えちごトキめき鉄道二本木駅(にほんぎえき)は、新潟県上越市中郷区板橋にある妙高はねうまラインの駅で、明治43年(1910年)建築の駅舎をはじめ構内の7件が、令和元年(2019年)9月10日に登録有形文化財となった。駅の開業は翌明治44年(1911年)で、時刻表では「二本木(日本曹達前)」と副駅名を添えて表記される。
妙高はねうまラインは、かつての信越本線のうち直江津から妙高高原までの区間を引き継いだ路線である。上越タウンジャーナルの報道によれば、二本木駅は妙高山麓の急な勾配の途中にあるため、開業当初から列車の進む向きを変えるスイッチバックを備えてきた。にいがた観光ナビは、新潟県内でスイッチバックの残る駅は二本木駅だけだと紹介している。
乗りものニュースの乗車記によれば、上越妙高方面から来た列車は本線から木造の覆いのかかった引き上げ線にいったん入って止まり、向きを変えて、平らな場所に設けたホームへ後ろ向きに進む。登録された7件は、この仕組みを支える施設と、明治末から昭和初期の駅の日常を担った建物とが組み合わさっている。
7件の登録
二本木駅の7件は、令和元年(2019年)9月10日の第93回登録で、そろって登録有形文化財となった。登録番号は15-497から15-503までの連番である。駅舎とランプ小屋は「造形の規範となっているもの」、ほかの5件は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」の基準による。乗りものニュースの取材に対し、えちごトキめき鉄道は、1つの駅の構内にある登録有形文化財の数としては全国で2番目に多いと説明している。文化庁のデータベースが示す年代と規模は次のとおり。
- 駅舎:明治43年(1910年)、昭和前期と平成3年(1991年)ごろに改修、木造平屋建、金属板葺、建築面積273平方メートル
- ホーム上屋:昭和12年(1937年)、鉄骨造、金属板葺、面積262平方メートル
- ホーム待合所:昭和10年(1935年)、木造平屋建、金属板葺、建築面積35平方メートル
- 地下道及び上屋:昭和17年(1942年)、地下道は鉄筋コンクリート造で延長28メートル、上屋は木造平屋建で建築面積21平方メートル
- 倉庫:明治43年(1910年)、木造平屋建、金属板葺、建築面積20平方メートル
- ランプ小屋:明治43年(1910年)、煉瓦造平屋建、瓦葺、建築面積9.9平方メートル
- スイッチバック線雪囲い:大正11年(1922年)、鉄骨造、面積472平方メートル
構内の配置
二本木駅の駅舎は構内の東側に建ち、その西に島式のホームが並ぶ。駅舎とホームの北端は、線路の下をくぐる地下道でコの字形に結ばれ、ホームの上には古レールの柱で支えた上屋がかかる。ホーム待合所は、その上屋の南側に建つ。
駅舎の南には、倉庫とランプ小屋が順に西を向いて並ぶ。明治43年(1910年)の3件、つまり駅舎・倉庫・ランプ小屋は、開業時の駅がどのような建物で成り立っていたかを一か所で見せる組み合わせである。
スイッチバック線雪囲いだけは構内から離れ、ホームの南方、登録上の座標で駅舎から約550メートルの本線脇にある。スイッチバックの際に列車がいったん入る引き上げ線を覆う施設で、全長は112メートルに及ぶ。
行き方と見学
二本木駅へは、北陸新幹線の上越妙高駅で妙高はねうまラインに乗り換え、約16分で着く。直江津駅からは約30分である。えちごトキめき鉄道の令和8年(2026年)3月14日改正の時刻表では、二本木駅に停まる列車は上下それぞれ1日20本ほどで、途中の新井駅止まりの列車も多いため、日中は1時間から2時間に1本程度となる。車の場合は上信越自動車道の中郷インターチェンジから約10分で、にいがた観光ナビによれば無料の駐車場が約30台分ある。
駅にきっぷの窓口はなく、券売機とトイレがある。にいがた観光ナビは、NPO法人中郷区まちづくり振興会を駅の問い合わせ先に挙げている。土曜・日曜・祝日には観光列車「雪月花」も停車する。ホームの先端には、線路と同じ高さから列車を見られるスイッチバック展望デッキがあり、冬の間は閉鎖される。
駅舎・ホーム上屋・ホーム待合所・地下道及び上屋は、列車を利用すれば日常のなかで間近に見られる。スイッチバック線雪囲いは現役の線路上にあり、ふだんは立ち入れない。建物ごとの見どころと見学の条件は、それぞれのページで扱う。
参考文献
- 国指定文化財等データベース えちごトキめき鉄道二本木駅駅舎(文化庁)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00012882
- 国指定文化財等データベース えちごトキめき鉄道二本木駅ホーム上屋(文化庁)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00012883
- 国指定文化財等データベース えちごトキめき鉄道二本木駅ホーム待合所(文化庁)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00012884
- 国指定文化財等データベース えちごトキめき鉄道二本木駅地下道及び上屋(文化庁)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00012885
- 国指定文化財等データベース えちごトキめき鉄道二本木駅倉庫(文化庁)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00012886
- 国指定文化財等データベース えちごトキめき鉄道二本木駅ランプ小屋(文化庁)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00012887
- 国指定文化財等データベース えちごトキめき鉄道二本木駅スイッチバック線雪囲い(文化庁)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00012888
- 沿線ガイド 妙高はねうまライン(えちごトキめき鉄道株式会社)
- https://www.echigo-tokimeki.co.jp/guide/haneuma-line/
- 時刻表・運賃(えちごトキめき鉄道株式会社)
- https://www.echigo-tokimeki.co.jp/timetable/
- スイッチバックの駅 えちごトキめき鉄道(株)二本木駅(にいがた観光ナビ、新潟県観光協会)
- https://niigata-kankou.or.jp/spot/44197
- スイッチバックの二本木駅で国登録有形文化財「雪囲い」を12日初公開(上越タウンジャーナル、2019年10月9日)
- https://www.joetsutj.com/articles/23327187
- 文化財に登録される「スイッチバック駅」、えちごトキめき鉄道の二本木駅を訪ねてみた(乗りものニュース)
- https://trafficnews.jp/post/85571
最終更新日: 2026.09.28
基本情報
| 名称 | えちごトキめき鉄道二本木駅 |
|---|---|
| 所在地 | 新潟県上越市中郷区板橋字西浦545-1他 |
| 所有者 | えちごトキめき鉄道株式会社 |
| 指定 | 登録有形文化財 7件 |
| 座標 | 36.98885, 138.23252 |