旧相川税務署門及び袖塀の概要

旧相川税務署門及び袖塀は、新潟県佐渡市相川長坂町の旧相川税務署本館の正面に、本館(昭和6年・1931年)と同じ昭和初期に造られた鉄筋コンクリート造の門と袖塀で、平成21年(2009年)に登録有形文化財に登録された。員数は1基として数えられている。

門柱は高さ2.0メートル、太さ0.49メートル角で、間口3.3メートルを空けて立つ。その脇に続く袖塀は高さ0.7メートルと低く、0.3メートル角の角柱の間に幕板をはめ込んだつくりで、総延長は4.0メートルある。

旧相川税務署門及び袖塀の価値

旧相川税務署門及び袖塀は、長坂の道と税務署の敷地との境目をつくる構えである。木造の本館に対し、門と袖塀は当時の地方ではまだ目新しかった鉄筋コンクリートで造られ、表面はモルタルの洗い出しで仕上げられている。飾りを足さず、材料と寸法で形を決めた質実なつくりだと、文化庁の解説も佐渡市の説明も口をそろえる。

登録の基準は、国土の歴史的景観に寄与しているもの。門構えは道を行く人が最初に目にする部分であり、本館の左右対称の正面を額縁のように受け止める位置にある。門だけを取り出すと地味でも、本館と一続きで眺めたときに役所の入口としての格好が整う。

門柱と袖塀の細部を見る

いちばんの見どころは門柱の角である。門口に面した側の一角だけが、唐戸面と呼ばれる面取りで処理されている。角を斜めに落とすだけでなく段や曲面を付ける和風の面取りで、門をくぐる人の目に入る角にだけ手をかけている。木造の建具や柱で使われてきた面取りの手法を、コンクリートの門柱に持ち込んだ点が興味深い。

表面にも近づいて見たい。洗い出しは、モルタルが固まりきる前に表面を洗い流し、中の小石の粒を浮かび上がらせる仕上げである。粒の大きさや色味がそろっているかどうかに、左官の仕事の丁寧さが出る。

袖塀は膝より少し高い程度で、門柱の高さ2.0メートルとの差がはっきりしている。背の低い塀にしたことで、本館の1階部分まで道から見通せる。

旧相川税務署門及び袖塀の見学方法

旧相川税務署門及び袖塀は長坂の道に直接面しており、門柱の面取りや洗い出しの表面は道路の上から間近に観察できる。敷地内への立ち入りについては案内がないため、門の外側からの見学にとどめたい。門は本館の正面に据えられているので、門柱越しに本館の正面を眺める構図が自然に得られる。

Q&A

Q旧相川税務署門及び袖塀は何でできていますか?
A門も袖塀も鉄筋コンクリート造で、表面はモルタルの洗い出し仕上げです。
Q旧相川税務署門及び袖塀の大きさはどれくらいですか?
A門柱は高さ2.0メートル、0.49メートル角で、間口は3.3メートルです。袖塀は高さ0.7メートル、総延長4.0メートルです。
Q旧相川税務署門及び袖塀のどこに注目すればよいですか?
A門口に面した門柱の一角に施された唐戸面の面取りと、小石の粒が浮かぶ洗い出しの表面です。どちらも道路から近くで見られます。
Q旧相川税務署門及び袖塀はいつ登録有形文化財になりましたか?
A平成21年(2009年)8月7日に登録されました。登録番号は15-0321で、員数は1基です。
Q旧相川税務署門及び袖塀はいつ造られたのですか?
A正確な年は示されていませんが、佐渡市は本館と同じ昭和初期の建設としています。本館は昭和6年(1931年)の建築です。

基本情報

名称旧相川税務署門及び袖塀
所在地新潟県佐渡市相川長坂町16
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成21年(2009年)8月7日登録
員数1基
寸法門:間口3.3メートル、門柱高さ2.0メートル。袖塀:高さ0.7メートル、総延長4.0メートル
所有者佐渡市
公開状況道路から見学可

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「旧相川税務署門及び袖塀」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00007745
佐渡市「国登録 有形文化財:旧相川税務署」
https://www.city.sado.niigata.jp/site/bunkazai/4966.html

最終更新日: 2026.09.28