二宮家住宅大門及び塀
屋敷の北側、前面道路に沿って、二宮家が世間に向けた表構えが立つ。中央の通路を挟んで桁行2間分を部屋とした長屋門である。門は桁行7間、梁間1間半。創建は明治10年(1877年)にさかのぼる。
ただし、現在の姿は昭和10年(1935年)の増改造に多くを負っている。門口部を高くし、背面側では戸口の西脇から主屋の方へ、石積みの布基礎の上に矩折れに屋根塀を延ばした。こうして門と塀がひと続きの構えとなり、ほかに類を見ない正面が生まれた。
登録の理由と価値
大門及び塀は平成18年(2006年)、国土の歴史的景観に寄与しているものとして一括で登録された。長屋門はそれ自体が格式ある家を示す形で、脇の部屋は門番や物置に充てられた。昭和10年の工事はそこに珍しい工夫を加えた。門口を高くし、屋根塀を住宅側へ折り曲げることで、屋敷への導入に意図された筋立てを与えたのである。
門と塀を一つの物件として登録したことは、両者が一体として読まれるよう設計されたことを認めている。二つは屋敷の敷居をなし、訪れる者が何かを目にする前に場の調子を整える。
見どころと訪ね方
門は公道に面しているため、いつでも外から見られる。この点が、敷地の奥にある蔵群とは異なる。長屋門の低く長い切妻と、高められた中央の門口は、道端からはっきり見て取れる。
屋根塀が主屋の方へ折れる線を追い、その下の石積みの基礎に目を留めたい。この折れ曲がりこそ昭和10年の改造の印であり、正面が並みの門と違って見える理由である。庭園の公開期には、本来の入り方に沿って導入を味わえる。
よくある質問
- 「長屋門」とは何ですか。
- 中央の通路の両脇に部屋を設けた門です。脇の部屋は門番や物置に使われ、その形は格式ある家を示しました。
- 大門と塀が一つの文化財とされるのはなぜですか。
- 両者は一体の構えとして設計されました。昭和10年の改造で、高めた門と住宅側へ折れる屋根塀がつながり、登録でも一括して扱われています。
- いつ建てられましたか。
- 門は明治10年(1877年)の創建で、昭和10年(1935年)に門口を高くし矩折れの屋根塀を加える大きな増改造を受けています。
- 入場券なしで門を見られますか。
- 見られます。公道に面し、私有地内の蔵群とは違って一年を通じて外から眺められます。
- 正面のどこが珍しいのですか。
- 屋根塀が石積みの基礎の上を、門から主屋へ向かって直角に折れている点です。例の少ない構えで、正面に独特の形を与えています。
基本データ
| 名称 | 二宮家住宅大門及び塀(にのみやけじゅうたく おおもんおよびへい) |
|---|---|
| 所在地 | 新潟県北蒲原郡聖籠町大字蓮野1087 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物)/登録番号 15-0250 |
| 登録年月日 | 2006年(平成18年)11月29日(告示 同年12月19日) |
| 年代 | 1877年(明治10年)/1935年(昭和10年)増改造 |
| 構造形式 | 大門 木造平屋建、瓦葺、約46平方メートル。塀 木造、瓦葺、延長約16メートル |
| 規模 | 大門 桁行7間、梁間1間半(長屋門) |
| 所有 | 二宮家(個人・私邸) |
| 公開 | 大門は公道に面し外観は常時見学可。屋敷地は例年5月下旬〜6月中旬に公開 |
参考文献
- 国指定文化財等データベース(文化庁)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00005960
- にいがた観光ナビ「国登録有形文化財 二宮家庭園『静勝園』とバラ園」
- https://niigata-kankou.or.jp/experience/11906
- まいぷれ[新発田・胎内・聖籠]「二宮家の歴史」
- https://shibata-niigata.mypl.net/article/ninomiyaketeien_shibata-niigta/11615
最終更新日: 2026.06.25