田染荘小崎の農村景観とは:中世荘園の姿を伝える水田と集落

田染荘小崎の農村景観(たしぶのしょうおさきののうそんけいかん)は、大分県豊後高田市の田染小崎と田染真中の一部に広がる農村の景観で、平成22年(2010年)に国の重要文化的景観に選定された。

田染荘は宇佐神宮の根本荘園の一つで、豊後高田市は、曲線を描く水田、大石や岩盤を利用した井堰、古文書に見える屋敷地、素朴な信仰を伝える神社などが、中世から変わらない土地利用を現代に伝えていると紹介している。

平成28年(2016年)10月に里山のエリアが追加選定され、選定面積は520.8ヘクタール増えて612.8ヘクタールになった。田染小崎の全域と田染真中の一部に及ぶ景観計画の範囲全体が選定されている。

選定の理由:水田と集落、里山の暮らし

豊後高田市によると、田染荘小崎は「水田や畑地などの農耕に関する景観」と「垣根・屋敷林などの住居に関する景観」として評価され、平成22年(2010年)には様々な曲線を描く水田のエリアや、鎌倉時代の古文書に裏付けられる台薗(だいそん)集落などが選定された。

追加選定された里山のエリアには、水田を支えるため池やイゼ(井堰)などの水利設備と、信仰の対象である神社や小堂が集まっている。昔ながらの方法で守り継いできた里山の暮らしと、その緩やかな進化の過程が評価された。

クヌギ林や椎茸栽培のホダ場は水田の故地を再利用したもので、里山の保水力を高めて水田を支えている。この仕組みは「クヌギ林とため池がつなぐ国東半島・宇佐の農林水産循環」として世界農業遺産でも評価されている。

見どころ:夕日岩屋からの眺め

豊後高田市は、夕日岩屋から田染荘小崎を望む眺めを巡り方の最初に紹介している。曲線を描く水田と、その間に点在する集落、背後の里山が一つの眺めに収まる。

集落の間を歩くと、水田から水田へ水を流す「田越し」の仕組みや、湧き水、井堰の配置も確かめられる。

田染荘小崎の農村景観の見学方法

田染荘小崎の農村景観は人々が暮らし、農業を営む地域なので、農地や私有地に立ち入らず、道路から見学したい。料金や時間の定めはない。

豊後高田市によると、拠点となる施設「ほたるのやかた」(豊後高田市田染小崎2596)には大型バスも停められる15台程度の駐車場がある。

Q&A

Q田染荘小崎の農村景観とは何ですか?
A大分県豊後高田市に広がる、中世の荘園「田染荘」の土地利用を今に伝える農村の景観です。平成22年(2010年)に重要文化的景観に選定されました。
Q田染荘とはどのような荘園でしたか?
A宇佐神宮の根本荘園の一つです。
Q選定の範囲はどのくらいですか?
A平成28年(2016年)の追加選定で、全体で612.8ヘクタールになりました。
Q何が評価されたのですか?
A曲線を描く水田、鎌倉時代の古文書に裏付けられる集落、水田を支えるため池や井堰、里山の暮らしなどが評価されました。
Q見学に駐車場はありますか?
A拠点施設「ほたるのやかた」に15台程度の駐車場があります。

基本情報

名称田染荘小崎の農村景観(たしぶのしょうおさきののうそんけいかん)
所在地大分県豊後高田市田染小崎、田染真中
指定区分重要文化的景観
指定年平成22年(2010年)8月5日選定(2016年追加選定)
員数1件
寸法選定面積612.8ヘクタール
所有者文化庁データベースに記載なし
公開状況生活・農業の場。道路から見学

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「田染荘小崎の農村景観」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/412/00003695
文化遺産オンライン「田染荘小崎の農村景観」
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/199592
豊後高田市「田染荘小崎の農村景観の里山エリアが追加選定」
https://www.city.bungotakada.oita.jp/site/bunkazai/2136.html
豊後高田市 田染荘「田染荘小崎の農村景観」
https://tashibunoshou.com/cultural_properties/detail/1

最終更新日: 2026.09.27