米蔵と書庫

門長屋の東側に二番蔵が建つ。内部はほぼ等分され、東を米蔵、西を書庫とし、それぞれ北面に戸口を設ける。建立は大正期(1912〜1925年)で、二十世紀初めに屋敷の正面を整えた一連の造営に属する。

耐火の土蔵

厚い土壁をもつ耐火の土蔵で、平成17年に正面景観への寄与を理由に登録された。切妻造の屋根は南を本瓦、北を桟瓦で葺き分ける。南外壁の下部は縦板張とし、その上に窓を開く。

隣の門長屋と並んで、屋敷の表構えを東側から締める。

記録を残す家の蔵

注目すべきは書庫の存在である。漆喰で塗り固めた耐火の一室を文書のために設けた家は、記録を残す家であった。のちにこの郷土館を開いた小谷家には、代々の収集の蓄積があった。

館を設立した郷土史家・小谷方明(1909〜1991年)は、昭和46年(1971年)にその収蔵を公開へと導いた。かつて米と紙を守った蔵は、いま、その紙が生んだ館のなかに建つ。

Q&A

Q二番蔵の中には何がありますか。
A内部は東の米蔵と西の書庫に分かれ、それぞれ北面から出入りする。
Q土蔵とは何ですか。
A木の骨組みに厚い土壁を塗り込めた耐火の蔵で、貴重品や穀物、文書を火から守るために用いられた。
Q郷土館の成り立ちとどう関わりますか。
A西側は書庫であった。小谷家に伝わる収集の習慣が、昭和46年に小谷方明が館を開く基礎となった。
Qいつ建てられましたか。
A大正期(1912〜1925年)で、平成17年に登録有形文化財となった。

基本情報

名称小谷城郷土館二番蔵
所在地大阪府堺市南区豊田1602-1
登録区分登録有形文化財(平成17年〈2005年〉7月12日登録、第46回登録)
登録基準国土の歴史的景観に寄与しているもの
員数・構造1棟/土蔵造平屋建、瓦葺、建築面積54㎡
年代大正期(1912〜1925年)
所有者一般財団法人小谷城郷土館
アクセス泉北高速鉄道・泉ケ丘駅から徒歩約20分、または南海バス・豊田南バス停から徒歩約5分
公開開館10:00〜16:00、月曜休館(祝日の場合は翌日)、夏期・冬期に休館あり。入館料200円(大学生以上)/100円(小・中・高校生)。館内は撮影禁止。

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁) — 小谷城郷土館二番蔵
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00004782
文化遺産オンライン — 小谷城郷土館二番蔵
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/170092
堺市 — 小谷城郷土館(文化財登録制度)
https://www.city.sakai.lg.jp/kanko/rekishi/bunkazai/bunkazai/torokuseido/kotanijo.html

最終更新日: 2026.07.09