前田家住宅東の蔵とは

前田家住宅東の蔵は、佐賀県伊万里市立花町の前田家住宅で、主屋座敷部の東端にある上段の間の北に続いて建つ江戸時代後期の土蔵で、平成13年(2001年)に登録有形文化財に登録された。読みは「まえだけじゅうたくひがしのくら」。

前田家住宅東の蔵は切妻造・瓦葺の土蔵造で、建築面積は51㎡ある。文化庁のデータベースは年代を江戸後期(1751〜1829年)とし、主屋・水車小屋とともに前田家住宅のなかでは古い時期の建物にあたる。

階数について、文化庁のデータベースは構造欄を「土蔵造平屋建」とする一方、解説文では2階建と記している。

前田家住宅東の蔵が登録された理由

前田家住宅東の蔵の登録基準は「再現することが容易でないもの」である。文化庁の解説は、この蔵を座敷蔵の性格をもつ土蔵と位置づけ、主屋を中心とした複雑で変化に富む建築構成の主要な要素と評価している。

座敷蔵は、座敷の奥や脇に接して建てられ、座敷から直接出入りできる蔵をいう。客を迎える部屋のすぐそばにあるため、一般に来客用の道具や家の大切な品をしまう蔵とされる。前田家住宅東の蔵は、主屋のなかでも最も格の高い上段の間の北に接しており、その位置が座敷蔵としての性格を示している。

前田家住宅東の蔵の見どころ

前田家住宅東の蔵の特徴は、戸口が2つの方向に開いていることである。文化庁の解説によると、南側には上段の間に続く位置に戸口があり、これとは別に東面にも2か所の戸口を開けている。

南の戸口は主屋の座敷側から蔵へ入るためのもの、東面の戸口は屋外から出入りするためのものと読める。1棟の蔵が、座敷に付属する蔵と、屋外から荷を出し入れする蔵の両方の役目を兼ねていたことになる。

主屋の東端に土蔵が直接つながる配置は、前田家住宅の建物群に変化を与えている。茅葺の主屋の東に瓦葺の蔵が接する組み合わせは、東側から見た屋敷の姿をつくる要素の一つになっている。

前田家住宅東の蔵の見学

前田家住宅東の蔵の内部は公開されていない。所有者が座敷や庭園を催しに貸し出す際も、東の蔵は利用できる範囲から外されている。

前田家住宅の公開日には主屋の座敷を見学できるが、上段の間の北に続く東の蔵の戸口に手を触れたり、中をのぞき込んだりするのは控えたい。撮影の可否は所有者に確かめてほしい。公開日と行き方は前田家住宅のページにまとめてある。

Q&A

Q前田家住宅東の蔵はいつ建てられましたか?
A文化庁のデータベースでは江戸後期(1751〜1829年)の建築です。平成13年(2001年)8月28日に登録有形文化財に登録されました。
Q前田家住宅東の蔵はどこにありますか?
A主屋の座敷部の東端にある上段の間の北に続いて建っています。主屋に接する位置です。
Q前田家住宅東の蔵が座敷蔵とされるのはなぜですか?
A主屋で最も格の高い上段の間に続く位置に戸口があり、座敷から直接出入りできるためです。文化庁の解説も座敷蔵の性格をもつと記しています。
Q前田家住宅東の蔵の戸口はいくつありますか?
A上段の間に続く南側の戸口のほか、東面に2か所の戸口があります。
Q前田家住宅東の蔵の内部は見学できますか?
A内部は公開されていません。所有者による貸し出しの範囲からも外されています。

基本情報

名称前田家住宅東の蔵
所在地佐賀県伊万里市立花町字ロノ町4028
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年2001年8月28日(平成13年)登録
員数1棟
寸法建築面積51㎡
所有者個人
公開状況内部非公開(主屋は公開日あり)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)前田家住宅東の蔵
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00002316
文化遺産オンライン 前田家住宅東の蔵
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/178536
伊万里市 前田家住宅
https://www.city.imari.lg.jp/2977.htm
前田家住宅 住宅のご案内(所有者公式サイト)
https://www.maedake-jyutaku.com/items

最終更新日: 2026.10.10