第一大戸川橋梁とは

第一大戸川橋梁は、滋賀県甲賀市信楽町勅旨の大戸川に架かる信楽高原鐵道の鉄道橋で、昭和29年(1954年)8月26日に竣工した日本初の本格的なポストテンション式プレストレストコンクリート橋であり、令和3年(2021年)8月2日に国の重要文化財に指定された。読みは「だいいちだいどがわきょうりょう」(文化庁、甲賀市)。

文化庁の記録では、プレストレストコンクリート造単桁橋、橋長31.0メートル、翼壁附属。所有者は甲賀市である。

流失した旧橋と新しい技術

甲賀市によれば、昭和8年(1933年)に開通した国鉄信楽線の旧橋が昭和28年(1953年)8月の豪雨で流失したため、新しい橋として建設された。増水に備えて橋脚を設けない設計とし、橋長31メートル、支間30メートルの単線の単桁橋とした。

文化庁によれば、国鉄が戦前の鉄道省時代から積み重ねたコンクリート技術の粋を集めて建設した。甲賀市は、プレストレストコンクリート造の鉄道橋は当時世界的にも類例が少ない画期的な工法で、あらかじめ緊張材で圧力を加えたコンクリートにより高い強度とひび割れの防止を実現したとする。

重要文化財としての価値

第一大戸川橋梁は「技術的に優秀なもの」「学術的価値の高いもの」として指定された。文化庁の解説は、今なお高い品質を保つ優れたコンクリート構造物であり、工事の克明な記録を残すなど戦後のコンクリート研究の発展にも寄与したと評価している。

見どころ

甲賀市によれば、大戸川を橋脚なしの一径間で渡り、橋台の左右には鉄筋コンクリート造の翼壁を設ける。橋の近くには、建設後の経年劣化を検証するための試供体が置かれている。

第一大戸川橋梁は建設当時の状態を良好に保ちながら、今も現役の鉄道橋として地域の交通を支えている(甲賀市)。

見学について

第一大戸川橋梁は甲賀市信楽町勅旨にあり、信楽高原鐵道の列車が今も走る。甲賀市は、見学の際は安全のため線路付近に立ち入らないよう呼びかけている。

問い合わせは甲賀市(文化財担当)へ。撮影や見学は道路など安全な場所から行いたい。

Q&A

Q第一大戸川橋梁はいつ完成しましたか?
A昭和29年(1954年)8月26日です(甲賀市)。
Qなぜ橋脚がないのですか?
A旧橋が昭和28年の豪雨で流失したため、増水に備えて橋脚を設けない設計としました(甲賀市)。
Q何が画期的なのですか?
A日本初の本格的なポストテンション式プレストレストコンクリート橋で、鉄道橋としては当時世界的にも類例が少ない工法でした(文化庁、甲賀市)。
Q今も使われていますか?
Aはい。信楽高原鐵道の鉄道橋として現役です(甲賀市)。
Q第一大戸川橋梁が重要文化財に指定されたのはいつですか?
A令和3年(2021年)8月2日です。

基本情報

名称第一大戸川橋梁(だいいちだいどがわきょうりょう)
所在地滋賀県甲賀市信楽町勅旨
指定区分重要文化財(建造物)
指定年令和3年(2021年)8月2日指定
員数1基
寸法プレストレストコンクリート造単桁橋、橋長31.0メートル、翼壁附属
所有者甲賀市
公開状況現役の鉄道橋、線路内立入禁止

参考文献

第一大戸川橋梁(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/00005361
信楽高原鐵道の第一大戸川橋梁が重要文化財に(甲賀市)
https://www.city.koka.lg.jp/16268.htm

最終更新日: 2026.10.11