土山家住宅(土山宿本陣跡)米蔵とは

土山家住宅(土山宿本陣跡)米蔵は、滋賀県甲賀市土山町北土山の旧土山宿本陣の屋敷の北東隅に建つ江戸末期(1830〜1868年)の米蔵で、令和5年(2023年)2月27日に国の登録有形文化財に登録された。板を積み上げて壁をつくる井籠蔵という構造をもつ。

木造平屋建、瓦葺で、建築面積は17平方メートル。畳に直せば10畳ほどの小さな蔵で、登録された4棟のなかでは最も小さい。

井籠蔵という構造

登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。文化庁の解説は、この土山家住宅(土山宿本陣跡)米蔵を、敷地北東の景観をつくる「貴重な構造の蔵」と評している。

多くの蔵は柱を立てて骨組みをつくり、そこに土を塗って壁にする。井籠蔵は柱に頼らず、厚い板を横に積み重ねて壁そのものを組み上げる。せいろう(蒸籠)を重ねたような姿からこの名があるとされる。板壁は湿気を吸ったり吐いたりするため、米や穀物を収める蔵に向くとされる。

土山家の米蔵は、この板を積んだ壁の外側を土壁で塗り込め、さらにその上に縦板を張っている。外から見れば板張りの小さな蔵だが、壁の中には板と土の層が重なっている。見た目からは分からない構造そのものが、登録の評価の中心にある。

見どころ:下屋と一室の板敷

屋根は切妻造・平入の桟瓦葺。戸口は西の面に設け、その前に下屋を張り出して、雨の日でも出し入れができるようにしている。

北東隅に建つ米蔵は西を向き、北西隅で東を向く土蔵と、敷地の奥で向かい合う。2棟の蔵が戸口を内側へ向け合う配置は、屋敷の裏手の作業の動線をうかがわせる。

内部は仕切りのない板敷の1室で、窓は北に小窓が1か所あるだけである。文化庁のデータベースには内部の南側の壁を写した写真が公開されており、積み上げた板の壁面を確かめることができる。

米蔵の見学方法

土山家住宅(土山宿本陣跡)米蔵は屋敷の奥、北東隅にあり、旧東海道の通りからは見えない。内部の公開も案内されていない。

本陣跡を予約して見学する際に、蔵の外観を見られるかどうかは申し込みのときに確認してほしい。見学の申し込み先と交通は土山家住宅(土山宿本陣跡)のページにまとめてある。

Q&A

Q土山家住宅(土山宿本陣跡)米蔵の井籠蔵とはどんな構造ですか?
A柱を立てず、厚い板を横に積み重ねて壁を組む構造です。この米蔵では、その外側を土壁で塗り込め、縦板を張っています。
Q土山家住宅(土山宿本陣跡)米蔵はいつ建てられましたか?
A江戸末期(1830〜1868年)です。土蔵とともに、登録された4棟のなかで最も古い時期にあたります。
Q土山家住宅(土山宿本陣跡)米蔵の大きさは?
A木造平屋建で、建築面積は17平方メートルです。内部は板敷の1室です。
Q土山家住宅(土山宿本陣跡)米蔵はいつ登録有形文化財になりましたか?
A令和5年(2023年)2月27日です。構造の貴重さと、敷地北東の景観をつくる点が評価されています。
Q土山家住宅(土山宿本陣跡)米蔵は見学できますか?
A屋敷の奥にあり、通りからは見えません。内部の公開も案内されていないため、予約見学の際に外観を見られるか確認してください。

基本情報

名称土山家住宅(土山宿本陣跡)米蔵(つちやまけじゅうたく(つちやましゅくほんじんあと)こめぐら)
所在地滋賀県甲賀市土山町北土山字針ノ木原1628他
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年令和5年(2023年)2月27日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、瓦葺、建築面積17平方メートル
所有者個人
公開状況内部非公開(通りからは見えない)

参考文献

土山家住宅(土山宿本陣跡)米蔵(文化庁 国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00014491
土山家住宅(土山宿本陣跡)米蔵(文化遺産オンライン)
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/559525

最終更新日: 2026.09.29