須佐高山の磁石石とは:山頂に散らばる強い磁気の岩

須佐高山の磁石石は、山口県萩市須佐の高山(こうやま)の山頂部に露出する、強い磁性を帯びた斑れい岩の岩塊群で、昭和11年(1936年)に国の天然記念物に指定された。

高山は須佐湾の北東にそびえる山で、山口県は標高を532.8メートルとしている(文化庁の説明では532メートル)。山口県によると、山はほぼ全体が約1,300万年前にマグマが冷え固まってできた斑れい岩からなり、その黒っぽい岩が山頂部の広い範囲に散らばっている。文化庁の説明は岩石を石英斑糲岩としている。

所在地は萩市の字高山南平・高山北平で、萩市が所有し管理している。

指定の理由:磁鉄鉱ではない岩が帯びる磁気

文化庁の説明によれば、山上の岩塊はあたかも天然の磁石のように強い磁性をもち、頂上に近いものほど磁性が強く、頂上から離れるにつれて弱くなる。磁鉄鉱ではない岩石がこれほど強い磁性を帯びるのは珍しく、そこに学術上の価値がある。

山口県は、磁石石に磁針を近づけると引きつけられ、磁針を動かすとわずか十数センチメートルで向きが反転することさえあると説明する。落ちている岩のかけらを近づけても磁針は大きく振れる。

磁気の原因について、山口県は落雷に伴う大電流によって強い磁気を帯びたものといわれるとする。萩市観光協会は、原因には諸説あって分かっていないとしながら、斑れい岩に含まれる成分が度重なる落雷で磁気を帯びたとする見方を紹介している。

見どころ:方位磁針を持って山頂へ

山頂に着いたら、方位磁針を岩に近づけてみたい。針が岩に引かれ、少し位置をずらすだけで北の向きが入れ替わる。頂上に近い岩ほど反応が強いという文化庁の記述を、自分の手で確かめられる。

萩市観光協会は、戦後にアメリカ軍がレーダー基地を置こうとして磁力の強さのために断念したという逸話も紹介している。記録で裏づけられた話ではないので、伝わる話として受け止めたい。

須佐高山の磁石石の見学方法

萩市観光協会によると、山頂へはJR山陰本線の須佐駅から車で約25分で、駐車場がある。須佐駅周辺にはタクシーがないため、車で訪ねるのが現実的である。料金や時間の定めはない。

天然記念物なので、岩を割ったりかけらを持ち帰ったりしてはいけない。問い合わせ先は萩市須佐総合事務所(08387-6-2211)である。

Q&A

Q須佐高山の磁石石とは何ですか?
A萩市須佐の高山の山頂部にある、強い磁性を帯びた斑れい岩の岩塊群です。昭和11年(1936年)に国の天然記念物に指定されました。
Q須佐高山の磁石石はなぜ磁気を帯びているのですか?
A山口県は落雷に伴う大電流によって強い磁気を帯びたものといわれると説明しています。原因には諸説があり、確定していません。
Q須佐高山の磁石石で方位磁針はどうなりますか?
A岩に近づけると針が引きつけられ、山口県によると十数センチメートル動かすだけで向きが反転することもあります。
Q須佐高山の磁石石へはどう行けますか?
A萩市観光協会によると、JR須佐駅から車で約25分で、山頂近くに駐車場があります。駅周辺にタクシーはありません。
Q高山の標高はどのくらいですか?
A山口県は532.8メートル、文化庁の説明は532メートルとしています。

基本情報

名称須佐高山の磁石石(すさこうやまのじしゃくいし)
所在地山口県萩市須佐(字高山南平・高山北平)
指定区分天然記念物
指定年昭和11年(1936年)12月16日指定
員数1件
寸法高山の標高532.8メートル(山口県)
所有者萩市
公開状況山頂部。散策自由、料金なし

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「須佐高山の磁石石」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/401/2414
文化遺産オンライン「須佐高山の磁石石」
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/139537
山口県の文化財「磁石石」
https://bunkazai.pref.yamaguchi.lg.jp/sp/bunkazai/summary.asp?mid=30048
萩市観光協会「高山磁石石」
https://www.hagishi.com/search/detail.php?d=100107

最終更新日: 2026.09.27