旧遠江国報徳社公会堂とは
旧遠江国報徳社公会堂(大日本報徳社大講堂)は、静岡県掛川市掛川にある明治36年(1903年)の報徳運動の公会堂で、平成21年(2009年)6月30日に国の重要文化財に指定された(文化庁)。読みは「きゅうとおとうみのくにほうとくしゃこうかいどう(だいにほんほうとくしゃだいこうどう)」。
文化庁の記録では、木造2階建、入母屋造、桟瓦葺で、建築面積は315.09平方メートル、正面玄関と背面の便所が附属する。指定番号は02542である。
報徳思想を広める拠点
旧遠江国報徳社公会堂は、掛川城の北東に、二宮尊徳の教えを体系化し農村改良の実践を説いた報徳思想を広める中心拠点として建てられた(文化庁)。明治35年(1902年)7月に着工し、同年10月10日に上棟、翌明治36年(1903年)4月5日に竣工した。上棟の日付は棟札による。
掛川市によれば、当初は「遠江国報徳社農学社公会堂」と呼ばれ、公会堂として建てられた建物では日本で2番目、現存する公会堂としては最古という。現在も大日本報徳社の大講堂として常会や講演会に使われている。
桁行20メートル、梁間15.8メートルの南北棟で、正門の正面に東を向いて建つ(文化庁)。1階は漆喰塗の真壁にガラス戸を入れ、腰を簓子下見板張とする和風、2階は漆喰塗の大壁に上げ下げ窓と半円形のファンライトを開く洋風で、上下で表情がはっきり変わる。
重要文化財としての価値
文化庁は、伝統的な木造建築の形式によりながら1階が和風、2階が洋風という特徴ある外観をもち、大広間に吊り構造の桟敷を設けた開放的な空間構成も巧みだと評価する。報徳運動の中心機関の公会堂として、わが国の大規模な近代和風の公会堂を代表するものとして、平成21年(2009年)6月30日に重要文化財に指定された。
見どころ
1階の中央は81畳敷の大広間で、上部は吹き抜けになっている(文化庁)。西面中央には床を構えた間口4間の演壇があり、2階の北・東・南の三方には吊り構造の桟敷が廻る。
外観では2階の出隅に注目したい。8か所の柱型に柱頭や柱礎を思わせる装飾を施し、東正面の突出部の両脇には、柱頭にアカンサス、柱身に縦溝を刻んだ円柱が作り出されている(文化庁)。2階正面の突出した室には二宮尊徳の坐像を祀る。
見学について
大日本報徳社によれば、見学は午前9時から午後4時までで、拝観料は300円(高校生までは無料)、12月29日から1月4日までは休館する。貸室の利用があるときは建物内を見学できないことがあり、外から見るだけなら拝観料は要らない。
掛川市によれば、平成16年(2004年)から修復と耐震工事が行われた。敷地には静岡県指定の正門や仰徳記念館なども建ち、大講堂はその正門の正面に位置する(掛川市)。
Q&A
- 旧遠江国報徳社公会堂(大日本報徳社大講堂)はいつ建てられましたか?
- 明治36年(1903年)4月5日に竣工しました(文化庁)。
- 大日本報徳社大講堂の見学時間と拝観料は?
- 午前9時から午後4時までで、拝観料は300円(高校生までは無料)です(大日本報徳社)。
- 大日本報徳社大講堂の見どころは?
- 1階が和風、2階が洋風の外観と、81畳の大広間を囲む吊り構造の桟敷です(文化庁)。
- 大日本報徳社大講堂はどこにありますか?
- 静岡県掛川市掛川1176番地、掛川城の北東にあります(文化庁)。
- 旧遠江国報徳社公会堂(大日本報徳社大講堂)が重要文化財に指定されたのはいつですか?
- 平成21年(2009年)6月30日です(文化庁)。
基本情報
| 名称 | 旧遠江国報徳社公会堂(大日本報徳社大講堂)(きゅうとおとうみのくにほうとくしゃこうかいどう(だいにほんほうとくしゃだいこうどう)) |
|---|---|
| 所在地 | 静岡県掛川市掛川1176番地 |
| 指定区分 | 重要文化財(建造物) |
| 指定年 | 平成21年(2009年)6月30日指定 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 木造2階建、入母屋造、桟瓦葺、建築面積315.09㎡、桁行20m・梁間15.8m |
| 所有者 | 公益社団法人大日本報徳社 |
| 公開状況 | 見学可(午前9時〜午後4時、300円) |
参考文献
- 旧遠江国報徳社公会堂(大日本報徳社大講堂)(国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/102/00004335
- 大日本報徳社(掛川市)
- https://www.city.kakegawa.shizuoka.jp/gyosei/docs/9389.html
- 公益社団法人 大日本報徳社
- https://hotoku.jimdoweb.com/
最終更新日: 2026.10.15