帯笑園とは:東海道の宿場に残る植物コレクションの庭

帯笑園(たいしょうえん)は、静岡県沼津市原の東海道沿いにある、植松家が江戸時代後期から昭和初期まで代々伝えた庭園で、平成24年(2012年)9月19日に登録記念物(名勝地関係)に登録された。

文化庁の解説によると、東海道を往来する公家や大名などが立ち寄り、花にまつわる文芸と文化の交流の場となった植松氏の庭園である。

文化庁は、近世後期から近代にかけて爆発的に流行した園芸文化を象徴し、花壇を中心とする庭園が残る事例として意義深いとしている。

帯笑園の歩み

沼津市によると、帯笑園という名は寛政3年(1791年)に儒学者の海保青陵が付けたもので、高島流砲術の創始者、高島秋帆の筆による木額が残っている。

東海道に面していたことから、江戸時代には街道を行き交う大名から庶民まで、明治以降も政治家や軍人が数多くこの庭を訪れて賞賛した。文政9年(1826年)に訪れたシーボルトは、『日本参府紀行』で、日本で見た庭の中で最も美しく、観賞植物に最も豊かなものとたたえている。

植松家に残る文書や書画からは、江戸時代にこの庭が江戸と上方の文化交流の拠点の役割を果たしていたこともうかがえる。

帯笑園の見どころ:植物園のような庭

沼津市によると、帯笑園は一般的な庭園とは違い、珍しい植物のコレクションを並べ、当時としては珍しい温室も備えて、その時期に一番よい状態の植物を観賞できる植物園のような性格をもつ庭だった。

代々の当主は庭の中心に「望嶽亭」と名付けた茶室を設け、そこから見える富士山と庭の眺めを楽しんだ。望嶽亭は現在、沓脱石だけが残る。

植物を主体とする文化財のため、当時の姿を示す構成要素はあまり残っていないが、来園者の芳名帖や礼状の書画、植物の管理と配置に関する文書など多くの資料が現存している。

帯笑園の見学方法

沼津市によると、開園は土曜日、日曜日、祝日の午前9時から午後4時まで。年末年始(12月29日から1月3日)は休園する。団体の場合は、相談に応じて開園することがある。

問い合わせは沼津市文化政策課文化財センター(055-935-5010)へ。

Q&A

Q帯笑園はいつ登録記念物になりましたか?
A平成24年(2012年)9月19日に登録記念物(名勝地関係)に登録されました。
Q帯笑園の読み方は?
A「たいしょうえん」と読みます。
Q帯笑園の名前は誰が付けたのですか?
A沼津市によると、寛政3年(1791年)に儒学者の海保青陵が名付けました。
Q帯笑園はどんな庭ですか?
A珍しい植物のコレクションを並べ、温室も備えた、植物園のような性格の庭でした。
Q帯笑園はいつ見学できますか?
A土曜日、日曜日、祝日の午前9時から午後4時まで開園しています。

基本情報

名称帯笑園(たいしょうえん)
所在地静岡県沼津市
指定区分登録記念物(名勝地関係)
指定年平成24年(2012年)9月19日登録
員数文化庁データベースに記載なし
寸法文化庁データベースに記載なし
所有者文化庁の記録に記載なし
公開状況土日祝の午前9時から午後4時に開園

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「帯笑園」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/411/00003773
文化遺産オンライン「帯笑園」
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/207097
沼津市「帯笑園」
https://www.city.numazu.shizuoka.jp/shisei/profile/bunkazai/toukai/taishouen.htm

最終更新日: 2026.09.28