山下家住宅味噌蔵とは

山下家住宅味噌蔵は、徳島県三好市井川町辻にある明治前期(1868〜1882年)建築の土蔵造2階建の蔵で、平成29年(2017年)10月27日に国の登録有形文化財に登録された。主屋の背面側の北寄りに、棟を東西に向けて建つ。

屋根は切妻造の本瓦葺で、平入とする。規模は桁行9.9メートル、梁間4.9メートル、建築面積は49平方メートル。明治16年(1883年)の米蔵と並んで、山下家住宅で最も古い時期の建物のひとつである。

味噌蔵と呼ばれる商品蔵

名前は味噌蔵だが、文化庁の解説によれば、山下家住宅味噌蔵は雑貨商で扱う商品を納めていたと伝えられている。味噌を仕込む蔵として建てられたのか、のちに呼び名だけが残ったのかは、解説からはわからない。

三好市の歴史的風致維持向上計画は、山下家が慶応2年(1866年)から大正15年(1926年)まで酒造業を営み、その後も呉服などを商ったと記す。酒造と並んで雑貨の商いも手がけていたとすれば、主屋のすぐ裏に建つこの蔵は、店に出す品をすぐに出し入れできる位置にあったことになる。

山下家住宅味噌蔵のつくり

内部は1階・2階とも2室に区切る。1階は西の半分を土間、東の半分を板張とする。土間には重い樽や荷をそのまま置き、板張の側には湿気を嫌う品を納めるという使い分けが考えられる。

土蔵造は、木の骨組みを厚い土壁で塗り込めて火に強くした構造である。商家にとって蔵は財産を火事から守る器で、山下家住宅味噌蔵も、間口の広い平入の壁面を見せながら、主屋の背後で商品を守ってきた。

山下家住宅味噌蔵が登録された理由

山下家住宅味噌蔵は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。文化庁の解説は、この蔵が辻の町の隆盛を今に伝えていると評価している。煙草や酒、雑貨の商いで栄えた辻の商家が、主屋の裏にどのような蔵を構えていたかを示す一棟である。

山下家住宅味噌蔵の見学

山下家住宅味噌蔵の内部公開の案内は見当たらない(2026年10月確認)。主屋の背後に建つため、街道からどこまで見えるかは確認できていない。撮影についての公式の案内もない。外から眺める場合も、敷地に立ち入らず、住まいの様子を写し込まないよう気を配りたい。辻への行き方は山下家住宅(三好市)のページにまとめてある。

Q&A

Q山下家住宅味噌蔵はいつ建てられたのですか?
A明治前期(1868〜1882年)の建築です。平成29年(2017年)10月27日に国の登録有形文化財に登録されました。
Q山下家住宅味噌蔵には味噌を貯蔵していたのですか?
A文化庁の解説によれば、雑貨商で扱う商品を納めていたと伝えられています。味噌との関係は解説には書かれていません。
Q山下家住宅味噌蔵の大きさと構造は?
A土蔵造2階建、切妻造本瓦葺の平入で、桁行9.9メートル、梁間4.9メートル、建築面積49平方メートルです。
Q山下家住宅味噌蔵の中はどうなっていますか?
A1階・2階とも2室に分かれ、1階は西半分が土間、東半分が板張です。
Q山下家住宅味噌蔵は見学できますか?
A内部公開の案内は見当たりません(2026年10月確認)。主屋の背後に建つため、道からの見え方も確認できていません。

基本情報

名称山下家住宅味噌蔵
所在地徳島県三好市井川町辻76-2他
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成29年(2017年)登録
員数1棟
寸法桁行9.9メートル、梁間4.9メートル、建築面積49平方メートル
所有者不明(文化庁データベースに記載なし)
公開状況内部非公開

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)山下家住宅味噌蔵
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00012061
文化遺産オンライン 山下家住宅味噌蔵
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/275322
文化庁 登録有形文化財(建造物)の登録について(平成29年7月21日答申)
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/yukei_kenzobutsu/pdf/r1392281_22.pdf

最終更新日: 2026.10.01