美甘家住宅表門とは

美甘家住宅表門は、鳥取県西伯郡大山町所子にある明治前期の屋敷門で、平成21年(2009年)に国の登録有形文化財に登録された。敷地東側の通りから少し奥に入った位置に建ち、主屋の前の門庭への入口になっている。

所子の農家の屋敷には長屋門を構えるものもあるが、美甘家住宅表門は部屋をもたない独立した門である。門の柱を前後から支える控柱を備え、屋根や棟の細部に手をかけている。

美甘家住宅表門の構造

間口は3.0メートル。四角い本柱を立て、その前後に控柱を建てる。本柱と控柱のあいだは貫でつなぎ固め、そこに竪板を張っている。本柱の前後に控柱を備える構成は、門の形式でいえば四脚門の形に近い。

屋根は切妻造の桟瓦葺である。棟には熨斗瓦を3枚重ね、その上に地元の来待石を載せる。棟の両端には懸魚を思わせる飾り瓦を付けており、小さな門ながら屋根の頂まで造りが細かい。

文化庁のデータベースは年代を明治前期とし、登録の基準を「国土の歴史的景観に寄与しているもの」とする。通りから見える屋敷の顔として、所子の町並みの一部をなしていることが評価された。

美甘家住宅表門の見どころ:左桟瓦

美甘家住宅表門でとくに目を留めたいのは瓦の向きである。桟瓦には、重なりの山が左右どちらに付くかで2種類があり、この門は左桟瓦で葺かれている。大山町の所子散策マップは、表門が集落内で唯一の左桟瓦葺であると紹介している。

屋根面を正面から見て、瓦の重なりの段がどちらに流れているかを確かめると分かりやすい。棟の熨斗瓦と来待石、両端の飾り瓦とあわせて、屋根を下から順に見上げていくとよい。

棟に石を載せる扱いは美甘家住宅の主屋と新蔵にも共通するが、それを通りから間近に見られるのはこの表門である。

美甘家住宅表門の見学

美甘家住宅表門は個人の屋敷の門で、門の内側へは入れない。門は東側の通りから少し奥まった位置にあるので、通りに立って門構えと屋根を眺める形になる。門の前に車や人が立ち止まると出入りの妨げになるため、短時間で離れたい。

撮影についての公式な案内は見当たらなかった(2026年10月確認)。門の奥の主屋や住人を写し込まないよう配慮したい。

Q&A

Q美甘家住宅表門はどんな形式の門ですか?
A間口3.0メートルの独立した門で、本柱の前後に控柱を建て、貫で固めて竪板を張っています。屋根は切妻造の桟瓦葺です。
Q美甘家住宅表門はいつ建てられましたか?
A文化庁のデータベースでは明治前期の建築とされています。平成21年(2009年)に登録有形文化財に登録されました。
Q美甘家住宅表門の瓦の特徴は何ですか?
A左桟瓦で葺かれていることです。大山町の散策マップは、所子の集落で唯一の左桟瓦葺の門と紹介しています。
Q美甘家住宅表門の棟には何が載っていますか?
A熨斗瓦を3枚積んだ上に地元の来待石を載せ、棟の両端に懸魚風の飾り瓦を付けています。
Q美甘家住宅表門の内側に入れますか?
A入れません。個人の住宅の門なので、東側の通りから門構えを眺める形になります。

基本情報

名称美甘家住宅表門(みかもけじゅうたくおもてもん)
所在地鳥取県西伯郡大山町所子字前田170
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成21年(2009年)登録
員数1棟
寸法間口3.0m(木造、瓦葺)
所有者非公表
公開状況非公開(通りから外観のみ)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)美甘家住宅表門
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00007669
文化遺産オンライン 美甘家住宅表門
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/144931
大山町 美甘家住宅
https://www.daisen.jp/10/33/1/s148/q166/
大山町 所子散策マップ(PDF)
https://www.daisen.jp/user/filer_public/ba/c4/bac418d0-931e-4930-b696-b2f5b865b94f/denken-tiku-panfu.pdf

最終更新日: 2026.10.01