貯水池の番をしてきた木造の小さな事務所

下関市水道局内日貯水池事務所は、山口県下関市大字内日上字猿山にある明治39年(1906年)建築の木造平屋建の事務所で、平成10年(1998年)1月16日に登録有形文化財に登録された。内日第一貯水池の南、道を挟んだ向かい側に建つ。

文化庁のデータベースによると、下関市水道局内日貯水池事務所は木造平屋建、瓦葺、建築面積35平方メートル。部屋数の少ない、ごく小さな建物である。市は、下関に水道が生まれた明治39年(1906年)以来、市民の水がめを見守り続けてきた建物と紹介している。

登録の理由と価値

文化庁は下関市水道局内日貯水池事務所を「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録した。解説文は、装飾のほとんどない簡素な建物でありながら、各所に洋風の意匠を備え、初期の水道施設の様子を伝える点を貴重としている。

取水塔や濾過池のような水を扱う構造物に比べ、人が詰めて施設を管理するための建物は建て替えられやすい。創設時の管理用の建物が水源地に残っていることが、9件の登録のなかでこの事務所が担う役割である。

見どころ

下関市水道局内日貯水池事務所で目を留めたいのは3か所である。1つは外壁で、横板を少しずつ重ねて張る下見板張で仕上げている。2つめは縦に長い窓で、和風の建物に多い横長の開口とは印象が異なる。3つめは入口の上に付く庇で、縁が曲線を描いている。

どれも大がかりな装飾ではない。それでも、瓦葺の木造平屋という日本の小屋の骨格に、明治の役所や学校に通じる洋風の要素を少しずつ載せている。水道という新しい技術の現場にふさわしい身なりを整えようとした跡として見ると面白い。

見学方法

下関市水道局内日貯水池事務所は内部の公開が案内されていない。市が事前申し込みの見学を受け付けているのは水道資料室と高尾浄水場の施設で、この事務所は外観を見る形になる。

建物は第一貯水池の南側、道路を挟んだ位置にあるため、道路側から正面の庇や窓の並びを確かめやすい。現役の水道施設の敷地なので、敷地内には入らず、撮影も道路など立ち入れる場所からにとどめたい。

Q&A

Q下関市水道局内日貯水池事務所の中は見学できますか?
A下関市水道局内日貯水池事務所の内部公開は案内されていません。外観を道路側から見る形になります。水道資料室と高尾浄水場の施設は、事前申し込みで見学できます。
Q下関市水道局内日貯水池事務所はいつ建てられましたか?
A下関市水道局内日貯水池事務所は明治39年(1906年)、下関の水道創設時に建てられました。
Q下関市水道局内日貯水池事務所はどんな建物ですか?
A下関市水道局内日貯水池事務所は木造平屋建、瓦葺、建築面積35平方メートルの小さな事務所です。下見板張の外壁、縦長の窓、入口上部の曲線状の庇に洋風の意匠が見られます。
Q下関市水道局内日貯水池事務所はどこにありますか?
A下関市水道局内日貯水池事務所は下関市大字内日上字猿山にあり、内日第一貯水池の南側に道を挟んで建っています。
Q下関市水道局内日貯水池事務所が登録有形文化財に登録されたのはなぜですか?
A下関市水道局内日貯水池事務所は平成10年(1998年)に、初期の水道施設の様子を示す建物として「国土の歴史的景観に寄与しているもの」の基準で登録されました。

基本情報

名称下関市水道局内日貯水池事務所
所在地山口県下関市大字内日上字猿山356-9
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年1998年1月16日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、瓦葺、建築面積35㎡
所有者下関市
公開状況外観のみ(内部非公開)

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「下関市水道局内日貯水池事務所」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00000481
文化遺産オンライン「下関市水道局内日貯水池事務所」
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/137751
下関市「水道に関する登録有形文化財をご紹介します」
https://www.city.shimonoseki.lg.jp/site/water/5626.html

最終更新日: 2026.09.27