大宝寺本堂とは:隅の柱にだけ舟肘木を置く、簡素で均整のとれた本堂
大宝寺本堂(たいほうじほんどう)は、愛媛県松山市南江戸の大宝寺にある鎌倉時代前期の本堂で、昭和28年(1953年)3月31日に国宝に指定された。
文化庁の記録では、桁行三間、梁間四間、一重、寄棟造、本瓦葺である。松山市によると、厨子1基と棟札1枚が附として指定されている。
松山市によると、大宝寺は真言宗豊山派の寺で、大宝年間(701年から704年)に越智玉興が創建したと伝える。
大宝寺本堂の構造
松山市によると、様式は和様で、柱はすべて円柱とし、柱の上に斗栱を用いず、四隅の柱の上にだけ簡素な舟肘木を置く。垂木の間隔が柱間ごとに違うことなどから、平安時代末期の阿弥陀堂の形式を用いた鎌倉時代初期の建築と考えられている。屋根はもと茅葺だったのを、延享2年(1745年)の修理の際に瓦葺に改めたとみられる。
内部には4本の柱が建つが外周の柱と一線に通らず、柱間は1尺を0.3090メートルとする尺度で規則的に構成されている。この尺度は従来江戸時代中期に現れたとされた「又四郎尺」で、鎌倉初期のこの本堂に用いられていたことが注目されている。
大宝寺本堂の見どころ
文化庁の指定時の説明は、円柱に隅だけ舟肘木を用い、勾配の緩い軒などによく時代の特徴を示し、四国では高知県の豊楽寺薬師堂に次ぐ古い建築であるとしている。松山市は、簡素ながらよく均整がとれ、県下最古の木造建造物として貴重であるとしている。
松山市によると、附の厨子は寛永8年(1631年)の作で、和様に禅宗様の手法を加えた優れたもので、貞享2年(1685年)の再興の銘がある修理の棟札とともに指定されている。
大宝寺本堂の見学方法
拝観の条件についての公的な案内は確認できなかった。
問い合わせは松山市文化財課(089-948-6603)へ。
Q&A
- 大宝寺本堂はいつ国宝に指定されましたか?
- 昭和28年(1953年)3月31日に国宝に指定されました。
- 大宝寺本堂はいつ建てられたのですか?
- 平安時代末期の阿弥陀堂の形式を用いた、鎌倉時代初期の建築と考えられています。
- 大宝寺本堂の特徴は?
- 柱はすべて円柱で、四隅の柱の上にだけ舟肘木を置く簡素な造りです。
- 又四郎尺とは?
- 1尺を0.3090メートルとする尺度で、この本堂で鎌倉初期に使われていたことが注目されています。
- 大宝寺本堂の価値は?
- 松山市によると、県下最古の木造建造物です。
基本情報
| 名称 | 大宝寺本堂(たいほうじほんどう) |
|---|---|
| 所在地 | 愛媛県松山市南江戸5丁目 |
| 指定区分 | 国宝(建造物) |
| 指定年 | 昭和28年(1953年)3月31日指定 |
| 員数 | 1棟(附 厨子1基、棟札1枚) |
| 寸法 | 桁行三間、梁間四間、一重、寄棟造、本瓦葺 |
| 所有者 | 大宝寺 |
| 公開状況 | 公的な拝観案内は確認できず |
参考文献
- 文化庁 国指定文化財等データベース「大宝寺本堂」
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/3317
- 文化遺産オンライン「大宝寺本堂」
- https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/124124
- 松山市「大宝寺本堂」
- https://www.city.matsuyama.ehime.jp/kanko/kankoguide/rekishibunka/bunkazai/kuni/taihouji_hondou.html
最終更新日: 2026.09.29