アカタン砂防大平ナベカマ堰堤とは

アカタン砂防大平ナベカマ堰堤は、福井県南条郡南越前町古木を流れる赤谷川に明治30年代(1897~1906年)に築かれた石造の砂防堰堤で、平成16年(2004年)7月23日に国の登録有形文化財に登録された。

アカタン砂防大平ナベカマ堰堤は、大平中堰堤の約90メートル下流にある小規模な堰堤で、登録番号は18-0030。堤長6.0メートル、堤高3.0メートルと9基のなかで最も堤長が短い。「ナベカマ」は鍋釜を思わせる名だが、名の由来を記した資料は確認できていない。

約260メートル下ると大平口堰堤がある。

登録の理由と価値

平成16年(2004年)、アカタン砂防大平ナベカマ堰堤は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。文化庁の解説は、この小さな堰堤が渓岸の浸食と崩壊を防ぎ、渓床の勾配をゆるめることで、周囲の緑を回復させてきた点を挙げている。

明治の豪雨で荒れた大平の谷は、いまは木々と苔に覆われている。その緑は偶然戻ったものではなく、河床を落ち着かせた堰堤の働きの結果だというのが解説の見方である。大きさではなく、周りの景色の成り立ちに関わったことが評価された1基といえる。

アカタン砂防大平ナベカマ堰堤の見どころ

アカタン砂防大平ナベカマ堰堤は露出した岩盤の上に据えた空石積で、法勾配は約1割(高さ1に対して水平約1.0)。ほかの石積堰堤より傾きがゆるく、石の面がなだらかに寝ている。堤頂は中央を低くした「縄弛み」に積まれ、水は真ん中から静かに落ちる。

岩盤と石積みの境目に注目したい。自然の岩の凹凸に合わせて下段の石が据えられ、どこからが人の手によるものか一目では判別しにくい。小さな堰堤ほど、周りの地形との取り合わせがよく見える。

見学方法

アカタン砂防大平ナベカマ堰堤は散策路の奥、大平の区間にある。南越前町観光連盟の案内では、リトリートたくら近くの案内看板からここまで歩いて1時間以上かかる。段差や坂道があるので歩きやすい靴で出かけ、岩盤には下りず散策路から眺める。

見学できるのは4月から11月までで、冬季は見学できない。道順や駐車場所はアカタン砂防堰堤群のページにまとめてある。

Q&A

Qアカタン砂防大平ナベカマ堰堤はどこにありますか?
A福井県南条郡南越前町古木の赤谷川上流、大平の区間にあり、大平中堰堤の約90メートル下流、大平口堰堤の約260メートル上流に位置します。
Qアカタン砂防大平ナベカマ堰堤の大きさは?
A堤長6.0メートル、堤高3.0メートル、法勾配約1割の空石積の堰堤で、9基のなかで最も堤長が短い堰堤です。
Qアカタン砂防大平ナベカマ堰堤はなぜ登録有形文化財なのですか?
A渓岸の浸食と崩壊を防ぎ、渓床の勾配をゆるめて周囲の緑の回復を導いた明治30年代(1897~1906年)の砂防施設として、平成16年(2004年)に登録されました。
Qアカタン砂防大平ナベカマ堰堤まで歩いてどのくらいかかりますか?
A南越前町観光連盟の案内では、リトリートたくら近くの案内看板から歩いて1時間以上かかります。
Qアカタン砂防大平ナベカマ堰堤はいつ見学できますか?
A4月から11月までです。冬季は見学できません。

基本情報

名称アカタン砂防大平ナベカマ堰堤
所在地福井県南条郡南越前町古木
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成16年(2004年)7月23日登録
員数1基
寸法堤長6.0メートル、堤高3.0メートル
所有者福井県
公開状況外観のみ見学可(散策路から。冬季は見学不可)

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース:アカタン砂防大平ナベカマ堰堤
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00004233
福井県 砂防防災課:アカタン砂防堰堤群(南越前町古木)
https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/sabo/akatan.html
福井県:アカタン砂防堰堤群の紹介(PDF)
https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/sabo/akatan_d/fil/akatan.pdf
南越前町観光情報サイト:「アカタン砂防」と「高倉谷川砂防」の堰堤群
https://www.minamiechizen.com/feature/66243/

最終更新日: 2026.09.26