西野家住宅離れとは

西野家住宅離れは、福井県越前市定友町にある昭和12年(1937年)建築の座敷棟で、平成29年(2017年)6月28日に国の登録有形文化財に登録された。木造平屋建、瓦葺で、建築面積は87平方メートル。登録番号は18-0178である。

主屋の背後に接続して建つ、客を迎えるための座敷である。ふくいヘリテージ協議会の資料では屋根を入母屋造としている。和紙の生産が盛んだった昭和初期に、西野家が手をかけて整えた接客の空間にあたる。

登録の理由:銘木と彫刻の座敷

西野家住宅離れの登録基準は「造形の規範となっているもの」で、6件のなかでこの基準によるのは主屋と離れの2件だけである。文化庁の解説は、銘木を用いた床構えと、優れた技術を施した彫刻欄間を見応えのあるものとして挙げた。

建物の規模は大きくないが、材料の選び方と細部の仕上げに力を注いだ、昭和前期の上質な和風の座敷として評価されている。

見どころ:庭へ開く南面

西野家住宅離れは座敷2室を並べた構成で、庭に面した南側に板縁と土間を設けている。縁の外にはガラス戸を建て込み、閉じれば室内、開ければ庭と一続きになるように造られている。座敷に座って庭を眺めることを前提にした、開放的な構えである。

室内では、床の間まわりに使われた銘木の木目と、欄間の彫刻に目を向けたい。

見落としやすいのが東側の便所である。ここにも手の込んだ造作があり、竹や梅をかたどった装飾で飾られている。客の目に触れる場所まで意匠を行き届かせた点に、この離れの格が表れている。

見学方法

西野家住宅離れは屋敷の奥にあり、通りからは見えない。内部の見学は、特別公開などで座敷が開かれる機会に限られる。

公開の際は、庭の側から南面のガラス戸と板縁を見ると、座敷が庭へ開いている様子がよく分かる。欄間や床の間の銘木は傷みやすいので、触れずに見学してほしい。

Q&A

Q西野家住宅離れはどんな建物ですか?
A主屋の背後に接続する昭和12年(1937年)の座敷棟です。木造平屋建、瓦葺で、建築面積は87平方メートル。座敷2室を並べ、南側に板縁と土間を設けています。
Q西野家住宅離れの見どころは何ですか?
A銘木を使った床構えと、優れた技術で彫られた欄間です。東側の便所にも竹や梅をモチーフにした装飾が施されています。
Q西野家住宅離れが登録有形文化財になった理由は何ですか?
A銘木の床構えや彫刻欄間など、造作の質の高さが評価されました。登録基準は「造形の規範となっているもの」です。
Q西野家住宅離れはいつ登録されましたか?
A平成29年(2017年)6月28日に登録されました。登録番号は18-0178です。
Q西野家住宅離れは見学できますか?
A常時の公開はありません。屋敷の奥にあり通りからも見えないため、見学は特別公開などの機会に限られます。

基本情報

名称西野家住宅離れ(にしのけじゅうたくはなれ)
所在地福井県越前市定友町4字福岡8-1
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成29年(2017年)登録
員数1棟
寸法建築面積87㎡(木造平屋建、瓦葺)
所有者非公表
公開状況常時公開なし(個人の屋敷。特別公開や美術展の会場として公開されることがある)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)西野家住宅離れ
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00011687
文化遺産オンライン 西野家住宅離れ
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/289623
越前市 文化財指定別一覧(越前市)
https://www.city.echizen.lg.jp/office/090/030/shiteibunkazai/siteibetu.html
西野家住宅 活用希望者募集(ふくいヘリテージ協議会、2019年)
https://www.fukuiken-kenchikushikai.or.jp/fukuiheritage/archives/1781/

最終更新日: 2026.09.29