笏谷石で立てた屋敷の表門
齋藤家住宅門柱は、福井県鯖江市舟津町にある齋藤家の屋敷の東側で旧北陸道に面して開く明治後期(1898年〜1912年)の石造の表門で、平成28年(2016年)11月29日に国の登録有形文化財に登録された(登録番号18-0164)。間口は2.8メートルで、笏谷石の主柱と控柱で構成される。
主柱の高さは3.1メートルに達し、上部には段を刻み出して飾りとしている。扉や屋根をもたない門柱だけの門で、柱そのものの大きさと石の質感で屋敷の入口を示している。
登録の理由と価値
齋藤家住宅門柱は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。文化庁の解説は、福井県内に点在する笏谷石製の門柱のなかでもとりわけ大型であり、旧家の格式を示すものと評価している。
笏谷石は福井市の足羽山周辺で採掘されてきた緑色凝灰岩で、水に濡れると青みを増すことから「越前青石」とも呼ばれる。柔らかく加工しやすいため、福井城の石垣をはじめ福井の各地で古くから使われてきたが、現在は採掘されていない。高さ3.1メートルの柱を立てるには、相応の大きさの石材を必要としたと考えられる。
屋敷の東端、街道に面した米蔵のすぐ脇に立つこの門柱は、江戸時代後期の米蔵とあわせて、通りから見た齋藤家の顔をつくっている。
見どころ
まず柱の上部を見上げたい。段状に削り出した頭部が、単なる角柱に終わらない輪郭を与えている。
次に、主柱の後ろに立つ控柱に目を移す。背の高い主柱を支える控柱もまた笏谷石製で、表門としての構えを整えている。雨に濡れると石の青みが増して見えるので、天気によって印象が変わるのも笏谷石の面白さである。
見学方法
齋藤家住宅門柱は旧北陸道に面して立つため、公道から外観を見ることができる。門の内側は個人の住宅の敷地なので、門柱のあいだから中へ入らないこと。
撮影は公道から、住人の方や出入りする車の妨げにならないように行いたい。屋敷への行き方は齋藤家住宅のページにまとめてある。
Q&A
- 齋藤家住宅門柱は見学できますか?
- 旧北陸道に面して立つため、公道から見ることができます。門の内側は個人の住宅の敷地なので入らないでください。
- 齋藤家住宅門柱は何でできていますか?
- 福井市の足羽山周辺で採掘された緑色凝灰岩、笏谷石でできています。主柱と控柱のいずれも笏谷石製です。
- 齋藤家住宅門柱の大きさはどのくらいですか?
- 間口は2.8メートル、主柱の高さは3.1メートルです。県内の笏谷石製門柱のなかでもとりわけ大型とされています。
- 齋藤家住宅門柱はいつ造られましたか?
- 明治後期(1898年〜1912年)です。
- 齋藤家住宅門柱はなぜ登録有形文化財になったのですか?
- 「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として平成28年(2016年)に登録されました。大型の笏谷石製門柱として旧家の格式を示す点が評価されています。
基本情報
| 名称 | 齋藤家住宅門柱 |
|---|---|
| 所在地 | 福井県鯖江市舟津町4丁目1421 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) |
| 指定年 | 平成28年(2016年)11月29日登録 |
| 員数 | 1基 |
| 寸法 | 石造(笏谷石)、間口2.8メートル、主柱高3.1メートル |
| 所有者 | 個人 |
| 公開状況 | 外観は公道から見学可 |
参考文献
- 国指定文化財等データベース(文化庁): 齋藤家住宅門柱
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00011297
- 鯖江市: 齋藤家住宅門柱
- https://www.city.sabae.fukui.jp/kosodate_kyoiku/manabenoyakata/bunkazai/sabae_bunkazai/kenzoubutu/tourokuyuukei/18-0164-touroku.html
- 福いろ(福井市公式観光サイト): 笏谷石とは?
- https://fuku-iro.jp/feature/1
最終更新日: 2026.09.25