杉原商店主屋とは
杉原商店主屋は、福井県越前市不老町にある和紙問屋杉原商店の住まいで、大正14年(1925年)に建てられ、令和5年(2023年)2月27日に登録有形文化財に登録された。
杉原商店主屋は木造2階建ての大型の主屋で、建築面積は307平方メートルある。屋敷の中では表門から前庭を進んだ正面、敷地のほぼ中央に位置し、問屋の家族が暮らす母屋として建てられた。
杉原商店主屋の形と間取り
屋根は切妻造の桟瓦葺で、妻側を正面にした妻入の構えをとる。正面にあたる北側には柱だけで支えた吹放ちの下屋を付け、北東には台所と風呂の棟を付属させている。
一階は部屋を二列に四室ずつ並べた二列八室の間取りで、東西の両側に縁をめぐらせる。南西の一室は「坊主の間」と呼ばれる。福井県の解説によれば、座敷は十二畳半の広さがあり、座敷まわりに凝った意匠が見られる。
杉原商店主屋が登録された理由
杉原商店主屋は「造形の規範となっているもの」として登録された。文化庁の解説は、柱や天井などに良材を使い、漆塗で仕上げた点を挙げ、上質な近代和風住宅と評価している。
住宅の柱や天井まで漆で塗り上げるのは、手間と費用のかかる仕事である。紙の商いで栄えた大正末の問屋が、住まいの仕上げにどれだけ費用をかけたかが、この一点からもうかがえる。
杉原商店主屋の見どころと見学
杉原商店主屋は現在も個人の住まいで、内部の公開は案内されていない。外から見るなら、通りに面した表門の位置に立つとよい。表門と主屋は南北に並び、妻入の主屋は北の妻面を表門の側へ向けている。前庭越しに見える吹放ちの下屋と、切妻の三角形の妻面が、この主屋の顔にあたる。
屋敷の中で予約をすれば入れるのは、主屋の西に建つ西土蔵のギャラリー「和紙屋」だけである。和紙屋を訪ねたときも、杉原商店主屋は住まいなので、敷地内で近づける範囲は案内に従いたい。
Q&A
- 杉原商店主屋はいつ建てられましたか?
- 大正14年(1925年)の建築です。杉原商店の屋敷の建物の中では、大正6年(1917年)の西土蔵、大正10年(1921年)の東土蔵に続いて建てられました。
- 杉原商店主屋はなぜ登録有形文化財になったのですか?
- 令和5年(2023年)2月27日に「造形の規範となっているもの」として登録されました。良材を用いて柱や天井を漆塗で仕上げた、上質な近代和風住宅と評価されています。
- 杉原商店主屋の内部は見学できますか?
- 個人の住まいのため、内部の公開は案内されていません。予約制で入れるのは、西土蔵を改修したギャラリー兼ショップ「和紙屋」です。
- 杉原商店主屋の大きさと構造は?
- 木造2階建て、切妻造妻入の桟瓦葺で、建築面積は307平方メートルです。一階は二列八室の間取りで、東西に縁があります。
- 杉原商店主屋はどこから見ればよいですか?
- 北側の通りに面した表門の位置からが見やすい位置です。主屋は北の妻面を表門の側に向けて建っています。
基本情報
| 名称 | 杉原商店主屋 |
|---|---|
| 所在地 | 福井県越前市不老町17字東町2-1他 |
| 指定区分 | 登録有形文化財 |
| 指定年 | 令和5年(2023年)2月27日登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 木造2階建、建築面積307㎡ |
| 所有者 | 個人 |
| 公開状況 | 内部の公開案内なし |
参考文献
- 文化庁 国指定文化財等データベース「杉原商店主屋」
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00014476
- 文化遺産オンライン「杉原商店主屋」
- https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/597630
- 福井の文化財「杉原商店主屋」
- https://bunkazai.pref.fukui.lg.jp/search_category/content?detail_id=948-0
最終更新日: 2026.10.01