水野家住宅土蔵とは
水野家住宅土蔵は、岐阜県郡上市八幡町新町にある明治期(1868〜1911年)の土蔵造2階建の蔵で、平成19年(2007年)に国の登録有形文化財に登録された。読みは「みずのけじゅうたくどぞう」。
水野家住宅主屋の東隣に建つ小さな蔵で、規模は桁行3間(約5.5メートル)、梁間1間半(約2.7メートル)、建築面積は18㎡にとどまる。主屋より年代が古く、水野家住宅の2棟のうち先に建てられたほうにあたる。
水野家住宅土蔵が登録された理由
水野家住宅土蔵は、主屋と同じ平成19年(2007年)10月2日に第56回の登録で登録有形文化財となった。登録番号は21-0151、登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。
文化庁は水野家住宅土蔵の外観を「瀟洒」と評している。蔵は本来、家財や商品をしまう実用の建物だが、この土蔵は通りに面して主屋と並ぶ位置にあるため、町並みの一部として見られることを意識した仕上げが施されている。小さな建物でありながら登録を受けたのは、その表情が新町の通りの景観をつくっているからである。
水野家住宅土蔵の見どころ
主屋と揃えた軒と東端の卯建
屋根は切妻造の鉄板葺である。正面は主屋と軒を揃えて一体的に見えるようにつくられ、東の端には卯建を上げている。主屋の卯建とあわせて、通りから見る水野家住宅の正面には壁の立ち上がりが2か所あることになる。
白漆喰の壁と唐草文の窓枠
外壁は白い漆喰で仕上げる。目を近づけたいのは窓の上枠で、ここに唐草文をあしらっている。蔓草が連なる文様を、窓まわりの限られた部分にだけ入れることで、平らな白い壁面に小さな見せ場をつくっている。
起りのあるこけら葺の庇
正面の庇は柿葺で、ゆるく上へふくらむ照り起りをつけている。こけら葺は薄く割った木の板を少しずつずらして重ねる屋根で、鉄板葺の大屋根とは素材も線の柔らかさも異なる。白壁、唐草文の窓枠、木の板の庇という取り合わせが、文化庁のいう「瀟洒な外観」をかたちづくっている。
水野家住宅土蔵の見学
水野家住宅土蔵は一般公開されておらず、内部見学の案内は見当たらない(2026年10月2日確認)。土蔵は主屋の東隣で通りに面しているため、外観は新町の通りから見ることができる。窓上枠の唐草文や庇の起りは細部なので、通りの向かい側から全体を見たあと、通行の妨げにならない範囲で正面に近づいて確かめるとよい。敷地には入らないようにしたい。
Q&A
- 水野家住宅土蔵はいつ建てられましたか?
- 文化庁のデータベースでは、水野家住宅土蔵の建築年代は明治期(1868〜1911年)とされています。隣の水野家住宅主屋(大正期)より古い建物です。
- 水野家住宅土蔵の大きさはどのくらいですか?
- 水野家住宅土蔵は桁行3間(約5.5メートル)、梁間1間半(約2.7メートル)の土蔵造2階建で、建築面積は18㎡です。
- 水野家住宅土蔵の外観にはどのような特徴がありますか?
- 水野家住宅土蔵は白漆喰仕上げで、窓の上枠に唐草文をあしらい、正面の庇は起りをつけたこけら葺です。正面の軒は主屋と揃えられ、東の端に卯建を上げています。
- 水野家住宅土蔵はいつ登録有形文化財になりましたか?
- 水野家住宅土蔵は平成19年(2007年)10月2日に、主屋と同じ日に登録されました。登録番号は21-0151です。
- 水野家住宅土蔵の中は見学できますか?
- 水野家住宅土蔵は一般公開されておらず、内部見学の案内は見当たりません(2026年10月2日確認)。外観は新町の通りから見られます。
基本情報
| 名称 | 水野家住宅土蔵 |
|---|---|
| 所在地 | 岐阜県郡上市八幡町新町925 |
| 指定区分 | 登録有形文化財(建造物) |
| 指定年 | 平成19年(2007年)登録 |
| 員数 | 1棟 |
| 寸法 | 桁行3間、梁間1間半、土蔵造2階建、鉄板葺、建築面積18㎡ |
| 所有者 | 記載なし(文化庁データベース) |
| 公開状況 | 非公開(外観は通りから見学可) |
参考文献
- 国指定文化財等データベース(文化庁)水野家住宅土蔵
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00006489
- 文化遺産オンライン 水野家住宅土蔵
- https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/171792
- 国指定文化財等データベース(文化庁)水野家住宅主屋
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00006488
最終更新日: 2026.10.02