壇上積基壇とは
壇上積基壇は、建物を載せる基壇を、切石を組んで箱形につくる形式である。最下部に地覆石を据え、その上に一定の間隔で束石を立て、束石のあいだに羽目石をはめ込み、上端を葛石で押さえる構成が一般的とされる。表面が整った平らな石の面になり、格式の高い外観となる。
古代から寺院や宮殿の格式ある建物の基壇に用いられた。平安宮跡の発掘調査では、凝灰岩による壇上積基壇が東西幅約12メートル、南北27メートルにわたって続くことが確かめられ、内裏の築地回廊の基壇と判明したと解説される。近世以降の仏堂や塔、宝塔などの石塔の基壇にも見られる。
石を積み重ねただけの乱石積の基壇や、土を固めただけの基壇に比べて、手間のかかる形式である。
記録と実物で見分ける手がかり
記録では「壇上積基壇に建つ」のように、建物の足元の形式として書かれる。京都の東福寺本堂は、壇上積基壇に建つ桁行五間、梁間三間の一重入母屋造本瓦葺裳階付の大規模な仏堂で、近代屈指の仏堂と評価される。岡山県倉敷市の五流尊滝院宝塔は、基壇を付けた石造宝塔で、切石を組んだ基壇の上に塔が立つ。
現地では、基壇の側面を見る。地面に接する帯状の石、一定の間隔で立つ柱状の石、そのあいだの平らな板石、上端を縁取る石がそろっていれば壇上積である。石材の種類や加工の精度も、建物の格と時代を読む手がかりになる。
参考文献
- 東福寺本堂|国指定文化財等データベース(文化庁)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00014859
- 平安宮跡 内裏跡|文化遺産オンライン
- https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/205803
- 五流尊滝院宝塔|国指定文化財等データベース(文化庁)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/3007
最終更新: 2026.09.27