西尾家住宅主屋とは

西尾家住宅主屋は、兵庫県丹波篠山市大山上にある享保18年(1733年)建築の酒造家の住まいで、平成16年(2004年)7月23日に登録有形文化財(建造物)に登録された。

旧山陰道に北面する敷地の北寄りに建つ木造平屋建で、建築面積は332平方メートル。西尾家住宅で登録された11件のなかで最も古く、年代の明らかな茶室(1820年)よりも87年早い。

地元の大山郷づくり協議会は、この西尾家住宅主屋を屋敷の景観の中核と紹介している。蔵や門塀が江戸時代後期から明治時代にかけて加わっていくなかで、主屋はその中心に据えられ続けてきた。

登録の理由と価値

西尾家住宅主屋は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」という基準で登録された。北面に庇をまわして玄関を構え、前庭門及び塀、離れとともに、旧山陰道から見た西尾家の正面をかたちづくっている。

享保年間にさかのぼる大型の住宅が、東に土間、西に床上の部屋という基本の構成を読み取れる形で残っている点にも意味がある。座敷のまわりには茶室が付き、北西の座敷部は別棟のように突き出すなど、接客の場を厚くしていった跡が平面に表れている。

構造と見どころ

片入母屋造の主体部

西尾家住宅主屋の主体部は南北に棟を通し、片側の妻を入母屋、もう一方を切妻とする片入母屋造で、屋根は桟瓦葺である。平面の規模は桁行8間、梁間6間半。

北面の玄関

街道に向いた北面には下屋の庇をまわし、そこに玄関をとる。来客はまず前庭に入り、この北面の玄関から主屋に上がったことになる。

東の土間、西の床上

内部は東側を土間、西側を床上の部屋とする。西南には座敷と茶室を張り出し、主屋の座敷の裏からは渡り縁で別棟の茶室へ通じる。

角屋状の10畳座敷

北西の10畳の座敷部は、東西に棟を向けた角屋のかたちで主体部から張り出す。南北棟の大屋根に東西棟の屋根が取り付くため、屋根の構成は単純な切妻の民家よりも込み入って見える。

見学について

西尾家住宅主屋は個人の住宅で、内部の公開や見学受付の案内は2026年10月時点で確認できない。見学は旧山陰道からの外観に限られる。

街道に面しているのは北面の玄関まわりと北西の座敷部である。玄関の前には前庭門及び塀と離れが並ぶので、塀越しに屋根の重なりを見ることになる。敷地内には立ち入らないこと。

Q&A

Q西尾家住宅主屋はいつ建てられましたか?
A享保18年(1733年)の建築です。西尾家住宅で登録された11件のなかで最も古い建物です。
Q西尾家住宅主屋の規模と構造は?
A木造平屋建で、主体部は南北棟の片入母屋造、桟瓦葺です。平面は桁行8間、梁間6間半、建築面積は332平方メートルです。
Q西尾家住宅主屋の間取りにはどんな特徴がありますか?
A東側を土間、西側を床上の部屋とし、西南に座敷と茶室を張り出しています。北西の10畳の座敷部は東西棟の角屋のかたちで突き出しています。
Q西尾家住宅主屋はなぜ登録有形文化財になったのですか?
A「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として、平成16年(2004年)7月23日に登録されました。旧山陰道に面した屋敷の正面をつくる建物です。
Q西尾家住宅主屋は見学できますか?
A個人の住宅で、内部公開の案内は2026年10月時点でありません。旧山陰道から北面の外観を見ることになります。

基本情報

名称西尾家住宅主屋(にしおけじゅうたくしゅおく)
所在地兵庫県丹波篠山市大山上699
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成16年(2004年)7月23日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、瓦葺、建築面積332平方メートル
所有者個人(文化庁データベースの所有者欄は空欄)
公開状況非公開(外観は旧山陰道から)

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「西尾家住宅主屋」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00004274
文化遺産オンライン「西尾家住宅主屋」
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/117154
大山郷づくり協議会「大山へ遊びにきてんか」(西尾家住宅)
https://oyama-sasayama.info/sansakumap

最終更新日: 2026.10.08