久田家半床庵茶室とは:広間と小間を収める明治19年の茶室

久田家半床庵茶室は、京都市中京区高倉通二条下るにある明治19年(1886年)建築の木造平屋建の茶室で、平成25年(2013年)に国の登録有形文化財に登録された。

読みは「ひさだけはんしょうあんちゃしつ」。表千家の茶家・久田家の屋敷の中心となる建物で、7畳の広間と、久田家の名を冠する小間の茶席「半床庵」を収める。登録年月日は平成25年(2013年)12月24日、所有者は一般財団法人半床庵文化財団である。

文化庁の国指定文化財等データベースに記された構造は、木造平屋建、瓦葺一部こけら葺及び銅板葺、建築面積81平方メートル。露地を挟んで斜め向かいに建つ久田家半床庵腰掛と同じ年に建てられ、同じ日に登録された。

登録の理由:三代宗全の作風を伝える独創的な小間

文化庁の解説は、半床庵を一畳と台目畳二畳に、中板と一畳の点前座を組み合わせた独創的な茶室とし、久田家三代宗全の作風を伝えるものと評価している。台目畳は通常の畳の4分の3ほどの長さの畳、中板は客座と点前座の間に入れる板で、限られた広さの中で主客の距離を調整する工夫である。

広間には床などに、丸太の一面だけを平らに削った面付丸太の柱を用いている。小間の工夫と広間の数寄屋の手法の両方を、明治期の再建建物として伝えている点が評価の中心にある。

見どころ:広間・入側・半床庵の配置

屋根は切妻造の桟瓦葺で、庇などをこけら葺と銅板葺とする。平面は7畳の広間を中心に、その東に入側、北に茶室半床庵、南に玄関を配している。

見学の機会があれば、まず広間の床まわりで面付丸太の柱を探し、次に北側の半床庵に移って、中板が点前座と客座の間でどのような位置に入っているかを確かめたい。一畳・台目畳二畳・中板・一畳の点前座という畳の組み方を足元で追うと、宗全の工夫が具体的に見えてくる。

露地の向こうには久田家半床庵腰掛が建つ。茶会の客は腰掛で待ち、露地を通って茶室へ向かう。茶室を見るときは、この動線の終点として建物をとらえるとよい。

見学方法:茶室内部の見学

久田家半床庵茶室の内部は常時公開されていない。見学は半床庵文化財団が事前予約制で受け付ける日に限られ、茶会などの行事で使われるため日程と定員には限りがある。

茶室の中では畳や建具に触れず、案内者の指示に従って見学したい。撮影の可否は見学の際に確認してほしい。所在地やアクセス、予約の方法は久田家半床庵のページにまとめてある。

Q&A

Q久田家半床庵茶室はいつ建てられましたか?
A明治19年(1886年)の建築です。平成25年(2013年)に登録有形文化財に登録されました。
Q久田家半床庵茶室の「半床庵」とはどんな茶室ですか?
A一畳と台目畳二畳に、中板と一畳の点前座を組み合わせた小間の茶室で、久田家三代宗全の作風を伝えるとされます。
Q久田家半床庵茶室の建物の構成は?
A7畳の広間を中心に、東に入側、北に茶室半床庵、南に玄関を配した木造平屋建です。
Q久田家半床庵茶室の内部は見学できますか?
A常時公開はされていません。半床庵文化財団が事前予約制で受け付ける日に限り見学できます。
Q久田家半床庵茶室の大きさは?
A建築面積は81平方メートルです。

基本情報

名称久田家半床庵茶室
所在地京都府京都市中京区高倉通二条下る瓦町558-2他
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成25年(2013年)12月24日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、瓦葺一部こけら葺及び銅板葺、建築面積81平方メートル
所有者一般財団法人半床庵文化財団
公開状況内部は財団の事前予約制の見学日のみ

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「久田家半床庵茶室」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00009784
文化遺産オンライン「久田家半床庵茶室」
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/274533

最終更新日: 2026.09.27