海住山寺五重塔とは:心柱を初重の天井上で止めた、現存最古の例をもつ鎌倉前期の五重塔
海住山寺五重塔(かいじゅうせんじごじゅうのとう)は、京都府木津川市加茂町例幣の海住山寺にある鎌倉時代前期の五重塔で、昭和27年(1952年)3月29日に国宝に指定された。
文化庁の記録では、三間五重塔婆、本瓦葺で、初重に裳階(銅板葺)が付く。
文化庁によると、貞慶の弟子の覚真が建保2年(1214年)の先師の一周忌に五重宝塔へ仏舎利七粒を安置したのが初見で、塔はこのとき完成したとみられる。
海住山寺五重塔の構造
文化庁の詳細解説によると、たびたびの修理で初重の裳階が撤去され、各重の屋根の勾配が変えられ、四重・五重目の縁も撤去されるなど外観がかなり改変されていたが、昭和38年(1963年)の修理ですべて復原され、建立当初の姿に戻された。ただし裳階の屋根は、本来の長板葺の上を銅板で覆っている。
塔は比較的小規模だが、各重とも二手先の組物を用いる点はほかに類がない。心柱を初重の天井上で止めた技法も、現存する五重塔では最古の例である。
海住山寺五重塔の見どころ
文化庁によると、内部の四天柱に囲まれた方一間を厨子のように造り、四方を板扉で開くのも珍しい形式で、当代の舎利信仰を反映したものとみられる。扉の天部・僧形などの壁画をはじめ、柱や長押などの彩色文様がよく残るのも貴重である。
木津川市によると、初重の裳階は、現存する五重塔では海住山寺と奈良の法隆寺にしかない特徴である。
海住山寺五重塔の見学方法
木津川市によると、五重塔の内部は毎年10月下旬に公開される。
海住山寺の由緒と拝観の案内は、海住山寺のグループページにまとめている。
Q&A
- 海住山寺五重塔はいつ国宝に指定されましたか?
- 昭和27年(1952年)3月29日に国宝に指定されました。
- 海住山寺五重塔はいつ建てられたのですか?
- 建保2年(1214年)に仏舎利を安置したのが初見で、このとき完成したとみられます。
- 海住山寺五重塔の構造の特徴は?
- 各重とも二手先の組物を用い、心柱を初重の天井上で止めた現存最古の例です。
- 初重の裳階とは?
- 初重の軒下の小屋根で、現存する五重塔では海住山寺と法隆寺にしかありません。
- 海住山寺五重塔の内部は見られますか?
- 毎年10月下旬に公開されます。
基本情報
| 名称 | 海住山寺五重塔(かいじゅうせんじごじゅうのとう) |
|---|---|
| 所在地 | 京都府木津川市加茂町例幣海住山20 |
| 指定区分 | 国宝(建造物) |
| 指定年 | 昭和27年(1952年)3月29日指定 |
| 員数 | 1基 |
| 寸法 | 三間五重塔婆、本瓦葺、初重もこし付、もこし銅板葺 |
| 所有者 | 海住山寺 |
| 公開状況 | 内部は毎年10月下旬に公開 |
参考文献
- 文化庁 国指定文化財等データベース「海住山寺五重塔」
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/2032
- 木津川市「海住山寺」
- https://www.city.kizugawa.lg.jp/index.cfm/8,28741,36,421,html
最終更新日: 2026.09.30