観智院客殿とは
観智院客殿は、京都市南区の東寺(教王護国寺)の子院、観智院にある慶長10年(1605年)建立の客殿で、大正3年(1914年)4月17日に重要文化財に指定され、昭和34年(1959年)6月27日に国宝となった。読みは「かんちいんきゃくでん」。文化庁は、桃山時代の一般的な住宅形式を示すとともに、僧侶の私房の様子をよく示す遺構として貴重と記している。
文化庁の記録では、客殿は桁行12.7メートル、梁間13.7メートル、一重、入母屋造、妻入りで、正面の軒に軒唐破風を付ける。中門(桁行一間、梁間一間、一重、切妻造)を含み、総銅板葺とされる。所有者は観智院である。
真言宗の勧学院
東寺によれば、観智院は真言宗の勧学院で、南北朝時代の延文4年(1359年)ごろに杲宝が創建した。杲宝や弟子の賢宝が集めた密教の聖教類は1万5千件以上にのぼる。江戸時代には、徳川家康の黒印状にあるように、真言宗一宗の勧学院と呼ばれた(東寺)。
現在の客殿は、江戸時代のはじめに第10世の亮盛が再建した(東寺)。
国宝としての価値
観智院客殿は昭和34年(1959年)に国宝に指定された。文化庁は、国宝の滋賀県の光浄院客殿や勧学院客殿とならび、桃山時代の一般的な住宅形式を示す遺構と位置づけている。
東寺は、唐破風付きの車寄せや押板形式の床の間といった中世の住宅様式を残しながら、柱の間隔を畳割りで決めるなど、近世の書院造へと移り変わる様子がうかがえる建物と紹介している。
見どころ
観智院客殿の正面には、軒に唐破風を付けた車寄せがある(文化庁、東寺)。妻入りの客殿の正面に、曲線の破風が客を迎える入口を示している。
東寺によれば、客殿の内部は上段の間、次の間、羅城の間、暗の間、使者の間から成り、上段の間には宮本武蔵筆の「鷲の図」と「竹林の図」が描かれている。
拝観について
東寺によれば、観智院の拝観時間は午前9時から午後5時(受付は午後4時30分まで)。拝観料は大人個人600円で、金堂・講堂との共通券もある。料金は時期によって変わるため、東寺の案内で確かめたい。
Q&A
- 観智院客殿はいつ建てられましたか?
- 慶長10年(1605年)です(文化庁)。
- 観智院客殿が国宝に指定されたのはいつですか?
- 昭和34年(1959年)6月27日です。重要文化財には大正3年(1914年)に指定されています。
- 観智院客殿の建築上の特徴は?
- 唐破風付きの車寄せや押板形式の床の間など中世の住宅様式を残し、柱間を畳割りで決めるなど書院造へ移る様子を示します(東寺)。
- 観智院客殿の中には何がありますか?
- 上段の間に宮本武蔵筆の「鷲の図」と「竹林の図」があります(東寺)。
- 観智院客殿は拝観できますか?
- 観智院は午前9時から午後5時まで拝観でき、大人個人の拝観料は600円です(東寺)。
基本情報
| 名称 | 観智院客殿(かんちいんきゃくでん) |
|---|---|
| 所在地 | 京都府京都市南区八条通大宮西入下る柳原町 |
| 指定区分 | 国宝(建造物) |
| 指定年 | 昭和34年(1959年)6月27日国宝指定(大正3年(1914年)4月17日重要文化財指定) |
| 員数 | 1棟(中門を含む) |
| 寸法 | 桁行12.7メートル、梁間13.7メートル、一重、入母屋造、妻入、正面軒唐破風付。中門は桁行一間、梁間一間、一重、切妻造。総銅板葺 |
| 所有者 | 観智院 |
| 公開状況 | 拝観可(午前9時〜午後5時、有料) |
参考文献
- 観智院客殿(国指定文化財等データベース)
- https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/102/1848
- 東寺塔頭 観智院(東寺)
- https://toji.or.jp/guide/kanchiin/
- 拝観のご案内(東寺)
- https://toji.or.jp/smp/admission/
最終更新日: 2026.10.06