見世土井家住宅北通用門及び土塀とは

見世土井家住宅北通用門及び土塀は、三重県尾鷲市朝日町の見世土井家の屋敷の北辺に建つ大正期(1912〜1926年)の木造の通用門と土塀で、平成27年(2015年)8月4日に登録有形文化財となった。所在地は朝日町79-2で、登録上は他の8件(朝日町72ほか)と地番が異なる。

北通用門は間口1.8メートルの腕木門で、棟を東西に向ける。屋根は切妻造の桟瓦葺。両脇に屋根付きの袖塀を備え、西側には潜戸が付く。門の背面には控えの斜め材を立てて支える。

門の東側に延びる土塀は延長23メートル。花崗岩の石積みと桟瓦葺の屋根を備え、旧熊野街道から分かれる北側の道路に沿って続く。

北の街路をつくる伝統の門

見世土井家住宅北通用門及び土塀の登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」。文化庁の解説は、この門と土塀が敷地北辺の伝統的な街路景観を構成していると述べる。

年代にも意味がある。大正期の建築で、昭和6年(1931年)の主屋や、昭和前期の鉄筋コンクリート造の正門より古い。街道側の表を近代的な素材で改めたあとも、北の道路には木と土と石による伝統的な構えが残された。

一つの屋敷が、表の東側に昭和のコンクリートの顔を、裏の北側に大正の木造の顔を持つ。二つの門を比べると、見世土井家の屋敷が時代を重ねて形づくられてきたことがよく分かる。

見どころ

腕木門の組み方を見たい。柱から前後に突き出した腕木で屋根を受ける門で、見世土井家住宅北通用門及び土塀では背面に斜めの控え材を添えて門を安定させている。道路側から見たあと、控えの位置を意識して門の奥行を読むと構造が分かりやすい。

袖塀と潜戸の構成も見どころである。門扉を開けずに出入りできる潜戸は西側に付く。日常の出入りを受け止める通用門らしい実用的な造りである。

東へ続く土塀は、足もとの花崗岩の石積みと、上に載る瓦屋根の組み合わせが見どころになる。土と石の重い質感は、正門まわりの色モルタルの塀とは対照的である。

見学方法

見世土井家住宅北通用門及び土塀は、屋敷の北側の道路から外観を見ることができる。料金や時間の定めはない。

通用門をくぐって敷地に入ることは、文化財の見学を目的とする場合は原則としてできない(2026年9月17日確認)。門の内側には外便所や井戸屋形があり、それらはこの門からの視線をさえぎるように板張りで囲われている。門越しに奥を撮影するのは避けたい。

最寄り駅からの道順などは、見世土井家住宅のページにある。

Q&A

Q見世土井家住宅北通用門及び土塀は外から見られますか?
Aはい。屋敷の北側の道路に面しており、外観は道路から見られます。敷地への見学目的の入館は原則として受け付けていません(2026年9月17日確認)。
Q見世土井家住宅北通用門及び土塀はいつ造られましたか?
A大正期(1912〜1926年)です。昭和6年(1931年)の主屋より古い構えです。
Q見世土井家住宅北通用門及び土塀の門はどんな形式ですか?
A間口1.8メートルの腕木門で、切妻造桟瓦葺です。背面に控えの斜め材を立て、両側に屋根付きの袖塀、西側に潜戸が付きます。
Q見世土井家住宅北通用門及び土塀の土塀の長さは?
A延長23メートルです。花崗岩の石積みと桟瓦葺の屋根を備えています。
Q見世土井家住宅北通用門及び土塀の所在地はどこですか?
A三重県尾鷲市朝日町79-2です。見世土井家住宅の他の8件(朝日町72ほか)とは登録上の地番が異なります。

基本データ

名称見世土井家住宅北通用門及び土塀(みせどいけじゅうたくきたつうようもんおよびどべい)
所在地三重県尾鷲市朝日町79-2
指定区分登録有形文化財(建造物) 登録番号 24-0215
指定年平成27年(2015年)8月4日登録
員数1棟
寸法北通用門 木造、瓦葺、間口1.8メートル、袖塀及び潜り付/土塀 瓦葺、延長23メートル
所有者個人
公開状況外観は敷地北側の道路から見学可。敷地への見学目的の入館は原則不可。

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「見世土井家住宅北通用門及び土塀」
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00010624
文化遺産オンライン「見世土井家住宅北通用門及び土塀」
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/235978
尾鷲市「見世土井家住宅主屋ほか8件」
https://www.city.owase.lg.jp/0000013066.html
尾鷲市「見世土井家住宅主屋ほか8件の概要」(PDF)
https://www.city.owase.lg.jp/cmsfiles/contents/0000013/13066/doimisegaiyou.pdf

最終更新日: 2026.09.17