今井家住宅(今井御小休本陣)井戸とは

今井家住宅(今井御小休本陣)井戸は、長野県岡谷市今井の屋敷で主屋の東に隣接して設けられた江戸後期(1751年から1829年ごろ)の井戸で、平成11年(1999年)10月14日に登録有形文化財(建造物)に登録された。

石を積んで壁とした井戸で、深さは約6メートル。建築面積は0.74平方メートルと、屋敷の11棟のなかで最も小さい。開削の時期は明らかでないが、現在の主屋の建設と同じころと考えられている。主屋は明和9年(1772年)の建築とされる。

井戸枠の上には上屋が建つ。井戸屋形と呼ばれるもので、こちらは大正ごろの建設になる。主屋側にあたる西面に板扉を設け、ほかの三方は板壁とする。

なぜ登録有形文化財になったのか

今井家住宅(今井御小休本陣)井戸の登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。井戸が単体で文化財として登録される例は多くない。ここでは屋敷を一体として捉える見方がとられ、水をまかなう施設まで対象に含まれた。

街道に面した屋敷が休憩所を務めるには、湯茶を出すための水が要る。主屋の東に隣接するという位置は、台所への距離を最短にとった結果とみてよい。井戸の位置は、この家の役目を平面の上に書き写したものといえる。

見どころ

上屋と井戸本体の年代差に注目したい。石積みの井戸は江戸後期にさかのぼる一方、その上に建つ井戸屋形は大正ごろのもので、百年以上の開きがある。一つの登録のなかに二つの時代が重なっている。

西面だけに板扉を設けた構成も見ておきたい。主屋に向いた面を開き、残る三方を塞ぐ。水を汲む動線は主屋との間だけにあればよく、風と雨は他の三方から来る。必要な開口を一つに絞った、無駄のない納め方である。

深さ6メートルという数字も頭に入れておきたい。今井家住宅(今井御小休本陣)井戸は、標高の高い今井の台地で暮らしを支えた施設で、この深さが日々の水汲みの手間をそのまま表している。

見学方法

今井家住宅(今井御小休本陣)井戸は主屋の東に隣接している。旧中山道からは主屋の脇にあたるが、井戸屋形は小さく、道路上からは表門や主屋の陰になって見えにくい。

屋敷は個人の住居であり、敷地内には立ち入れない。井戸をのぞき込むことはできない。撮影は道路から行いたい。見学の可否や公開の予定については岡谷市教育委員会生涯学習課の文化財担当に問い合わせるとよい。(2026年9月確認)

よくある質問

Q今井家住宅(今井御小休本陣)井戸はどこにありますか?
A主屋の東に隣接して設けられています。台所へ水を運ぶ距離が最も短くなる位置です。
Q今井家住宅(今井御小休本陣)井戸の深さは?
A石積みで深さ約6メートルです。建築面積は0.74平方メートルで、屋敷の11棟のなかで最も小さい登録になります。
Q今井家住宅(今井御小休本陣)井戸はいつ掘られたのですか?
A開削の時期は明らかではありませんが、明和9年(1772年)とされる現在の主屋の建設と同じころと考えられています。
Q今井家住宅(今井御小休本陣)井戸の上屋はいつのものですか?
A井戸屋形と呼ばれる上屋は大正ごろの建設です。西面に板扉を設け、他の三方は板壁とします。
Q今井家住宅(今井御小休本陣)井戸は見学できますか?
A敷地内に立ち入ることはできません。井戸屋形は小さく、旧中山道からは主屋や表門の陰になって見えにくい位置にあります。

基本データ

名称今井家住宅(今井御小休本陣)井戸
所在地長野県岡谷市今井1832
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年1999年10月14日登録
員数1棟
寸法石積深さ6メートル、木造上屋付き、建築面積0.74平方メートル
所有者個人(文化庁データベースに記載なし)
公開状況非公開(外観のみ、旧中山道の道路から)

参考資料

文化庁 国指定文化財等データベース 今井家住宅(今井御小休本陣)井戸
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00001390
文化遺産オンライン 今井家住宅(今井御小休本陣)井戸
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/186120
文化庁 国指定文化財等データベース 今井家住宅(今井御小休本陣)主屋
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00001381

最終更新日: 2026.09.15