今井家住宅(今井御小休本陣)表門とは

今井家住宅(今井御小休本陣)表門は、長野県岡谷市今井で旧中山道に面して立つ江戸末期(1830年から1867年ごろ)の門で、平成11年(1999年)10月14日に登録有形文化財(建造物)に登録された。

形式は一間の薬医門。間口5.1メートル、奥行1.5メートルで、中央に両開きの板扉を構え、その脇に潜戸を備える。屋根は切妻造で、むくりをつけた反りのない曲線をなす。

屋根材については記録に食い違いがある。文化庁データベースの構造欄は鉄板葺と記し、同じページの解説文は銅板葺とする。ここでは構造欄の表記を基本データに採り、解説文の記述を併記しておく。

なぜ登録有形文化財になったのか

今井家住宅(今井御小休本陣)表門の登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。中山道の間宿であった旧今井村にあって、大名などの通行の際に休憩所として用いられた旧家の格式を、この門がいまも街道に向けて示している点が評価された。

薬医門は本柱の後ろに控柱を立て、両者で棟を受ける形式で、門のなかでは格式の高い部類に入る。間口5.1メートルという寸法は、駕籠や供の列が通ることを前提にした幅である。

見どころ

まず屋根の輪郭を見てほしい。社寺の門に多い反り上がる曲線ではなく、中央がわずかに盛り上がって両端へ下る、むくりの曲線をとる。민家の門らしい柔らかさがここに出る。

扉は二枚で、板を縦に並べた素朴なつくり。脇の潜戸は、門を閉じたまま人ひとりが出入りするための小さな戸で、日常はこちらが使われた。大扉が開くのは、迎えるべき客があるときだけだったことになる。

門の開口からは主屋の玄関が正面に見える。今井家住宅(今井御小休本陣)表門は単体の構築物ではなく、玄関までの視線を組み立てる装置として置かれている。

見学方法

今井家住宅(今井御小休本陣)表門は旧中山道に直接面しているため、屋敷の11棟のなかではもっとも見やすい。道路の向かい側に立つと、間口5.1メートルの全体が視野に収まる。門扉は閉じられており、くぐることはできない。

屋敷は個人の住居で、敷地内は非公開である。撮影は道路から行い、門前に長く滞留しないようにしたい。見学の可否は岡谷市教育委員会生涯学習課の文化財担当に確認できる。(2026年9月確認)

よくある質問

Q今井家住宅(今井御小休本陣)表門はくぐれますか?
Aくぐれません。門扉は閉じられており、敷地内は非公開です。見学は旧中山道の道路からになります。
Q今井家住宅(今井御小休本陣)表門はどんな形式の門ですか?
A一間の薬医門です。間口5.1メートル、奥行1.5メートルで、中央に両開きの板扉、脇に潜戸を備えます。
Q今井家住宅(今井御小休本陣)表門はいつごろの建築ですか?
A江戸末期、1830年から1867年ごろの建築とされています。
Q今井家住宅(今井御小休本陣)表門の屋根は何葺きですか?
A文化庁データベースの構造欄は鉄板葺、同じページの解説文は銅板葺と記しており、記録に食い違いがあります。
Q今井家住宅(今井御小休本陣)表門はなぜ登録有形文化財なのですか?
A「国土の歴史的景観に寄与しているもの」を基準に、平成11年(1999年)10月14日に登録されました。中山道の間宿にあって休憩所を務めた旧家の格式を示す門と位置づけられています。

基本データ

名称今井家住宅(今井御小休本陣)表門
所在地長野県岡谷市今井1832
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年1999年10月14日登録
員数1棟
寸法木造薬医門、鉄板葺、間口5.1メートル、奥行1.5メートル
所有者個人(文化庁データベースに記載なし)
公開状況非公開(外観のみ、旧中山道の道路から)

参考資料

文化庁 国指定文化財等データベース 今井家住宅(今井御小休本陣)表門
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00001387
文化遺産オンライン 今井家住宅(今井御小休本陣)表門
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/114467
塩尻市 中山道(1)
https://www.city.shiojiri.lg.jp/soshiki/35/3946.html

最終更新日: 2026.09.15