今井家住宅(今井御小休本陣)主屋とは

今井家住宅(今井御小休本陣)主屋は、長野県岡谷市今井にある江戸時代の住宅建築で、明和9年(1772年)に建てられ、平成11年(1999年)10月14日に登録有形文化財(建造物)に登録された。

木造平屋建、鉄板葺で、建築面積は450平方メートル。本屋の前面に張出し部を設け、そこに式台を備えた玄関を開く。本屋と張出し部はいずれも切妻造で、妻入とする。妻の側を正面に向けた棟を前後に重ねるこの形式は、近隣の民家にあまり例がない。

年代については、文化庁の国指定文化財等データベースの記載に食い違いがある。年代欄は「明和9」とする一方、西暦欄には1876年と入る。明和9年は1772年、1876年は明治9年にあたる。同じ記録が時代を「江戸」とすることから、本記事では明和9年(1772年)を採った。

なぜ登録有形文化財になったのか

今井家住宅(今井御小休本陣)主屋の登録基準は「再現することが容易でないもの」である。同じ屋敷の11棟のうち、この基準が適用されたのは主屋と文庫蔵、米蔵の3棟にとどまり、残る8棟は国土の歴史的景観への寄与を理由に登録されている。

今井家は代々名主を務めた家で、高島藩主の巡検や参勤交代の通行に際して休憩所をつとめた。式台を構えた玄関は、その応対のために設けられたものである。450平方メートルという平屋の規模も、一家族の住まいとしてではなく、客を迎える座敷を抱えこんだ家として見ると納得がいく。

見どころ

表門の正面に立つと、門の開口の向こうに今井家住宅(今井御小休本陣)主屋の玄関がまっすぐ収まる。視線が通るように配置されているため、門と玄関の関係は道路からでも読み取れる。

屋根の稜線を追ってみたい。手前の張出し部と奥の本屋がそれぞれ切妻の妻面を正面に見せ、大小ふたつの三角形が前後に重なる。歩いて角度を変えると、重なり方が動いて見える。

この主屋は平屋である。二階を持たないぶん、棟の高さに対して屋根面が長く伸び、横へ広がる姿になる。450平方メートルの奥行きは、正面からよりも、道路を西へ歩きながら妻面と平側の両方を見たときに分かる。

見学方法

今井家住宅(今井御小休本陣)主屋は個人の住居として使われており、建物への立ち入りも内部の見学もできない。外観を見るのは旧中山道の道路上からになる。式台玄関の正面を見通せるのは表門の前で、そこから少し西へ寄ると屋根の重なりがよく見える。撮影も道路から行いたい。

敷地には立ち入らないこと。見学の可否や公開の予定については、岡谷市教育委員会生涯学習課の文化財担当に問い合わせるのが確実である。屋敷全体の成り立ちとアクセスは、今井家住宅(今井御小休本陣)のページにまとめてある。(2026年9月確認)

よくある質問

Q今井家住宅(今井御小休本陣)主屋の内部は見学できますか?
A内部は公開されていません。個人の住居として使われているため、見学は旧中山道の道路から外観を眺めるかたちになります。
Q今井家住宅(今井御小休本陣)主屋はいつ建てられたのですか?
A明和9年(1772年)の建築とされます。文化庁のデータベースは西暦欄に1876年と記していますが、これは和暦の明和9年とも、時代欄の「江戸」とも合いません。
Q今井家住宅(今井御小休本陣)主屋の規模はどれくらいですか?
A木造平屋建、鉄板葺で、建築面積は450平方メートルです。二階はありません。
Q今井家住宅(今井御小休本陣)主屋はなぜ登録有形文化財なのですか?
A「再現することが容易でないもの」を基準に、平成11年(1999年)10月14日に登録されました。式台玄関を備えた張出し部を持つ大規模な建築で、本屋・張出し部とも妻入とする形式が評価されています。
Q今井家住宅(今井御小休本陣)主屋の写真を撮ってもよいですか?
A旧中山道の道路上からであれば差し支えありません。敷地には立ち入らないでください。

基本データ

名称今井家住宅(今井御小休本陣)主屋
所在地長野県岡谷市今井1832
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年1999年10月14日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、鉄板葺、建築面積450平方メートル
所有者個人(文化庁データベースに記載なし)
公開状況非公開(外観のみ、旧中山道の道路から)

参考資料

文化庁 国指定文化財等データベース 今井家住宅(今井御小休本陣)主屋
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00001381
文化遺産オンライン 今井家住宅(今井御小休本陣)主屋
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/138651
塩尻市 中山道(1)
https://www.city.shiojiri.lg.jp/soshiki/35/3946.html

最終更新日: 2026.09.15