赤韋威鎧〈兜、大袖付〉とは:備中国赤木家に伝わり、後補の手が加わらずに伝来した平安時代の大鎧

赤韋威鎧〈兜、大袖付〉(あかかわおどしよろい〈かぶと、おおそでつき〉)は、岡山県岡山市北区後楽園の岡山県立博物館にある平安時代後期の大鎧で、平成11年(1999年)6月7日に国宝に指定された。

文化庁の記録では、兜と大袖を具備した大鎧で、員数は1領、所有者は岡山県である。昭和44年(1969年)に重要文化財に指定されたのち国宝となった。

文化庁によると、かつて備中国の赤木家に伝来したものである。

赤韋威鎧〈兜、大袖付〉の仕立て

文化庁の記録によると、胴は前立挙二段、後立挙三段、衡胴四段とし、草摺は前後を四段、左右を五段下がりとする。札は黒漆塗の大型三ツ目札で、要所を鉄革交ぜとし、威毛は赤く染めた革の毛引威とする。金具廻りの染韋は、菱襷に撫子丸文、獅子丸文、桜草丸文などである。

兜は鉄製黒漆塗の十間の星兜で、鉄の無垢星を一行に五点ずつ十行並べ、眉庇と吹返は獅子牡丹文の染韋で包み、大型の金銅据文金物を打つ。しころは三ツ目札五段下がり、大袖は三ツ目札六段下がりである。

赤韋威鎧〈兜、大袖付〉の見どころ

文化庁によると、兜の眉庇の染韋や金銅据文金物など一部に鎌倉時代の改変が加えられているが、総体に製作当初の姿をそのままに伝え、大型三ツ目札の使用、草摺の段数、前の裾を分割しない点、染韋の文様、粒の粗い星の小振りな兜鉢など、平安時代後期の大鎧に共通する古様な形制を随所に示す。

文化庁は、すでに国宝に指定されている平安時代の大鎧の多くが神前に奉納されたもので、近世以降に大幅な補修を受けているなか、後補の手が加えられずに伝えられた大鎧の遺例として、その価値ははなはだ貴重であるとしている。

赤韋威鎧〈兜、大袖付〉の見学方法

鎧は岡山県立博物館にある。展示の予定は同館の案内で確かめたい。

Q&A

Q赤韋威鎧はいつ国宝に指定されましたか?
A平成11年(1999年)6月7日に国宝に指定されました。
Q赤韋威鎧はどこに伝わっていたのですか?
Aかつて備中国の赤木家に伝来しました。
Q赤韋威鎧の威の特徴は?
A赤く染めた革で毛引に威しています。
Q赤韋威鎧が貴重とされるのはなぜですか?
A近世以降の大幅な補修を受けずに伝わった平安時代の大鎧だからです。
Q赤韋威鎧はどこにありますか?
A岡山県が所有し、岡山県立博物館にあります。

基本情報

名称赤韋威鎧〈兜、大袖付〉(あかかわおどしよろい〈かぶと、おおそでつき〉)
所在地岡山県岡山市北区後楽園1-5(岡山県立博物館)
指定区分国宝(工芸品)
指定年平成11年(1999年)6月7日指定
員数1領
寸法文化庁データベースに記載なし
所有者岡山県
公開状況展示は岡山県立博物館に要確認

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「赤韋威鎧〈兜、大袖付〉」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/201/6968
文化遺産オンライン「赤韋威鎧」
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/156521

最終更新日: 2026.09.30