太刀〈銘備前国長船住左近将監長光造〉とは:長船派二代目棟梁長光の、茎が生ぶのまま残る太刀

太刀〈銘備前国長船住左近将監長光造〉(たち〈めいびぜんのくにおさふねじゅうさこんのしょうげんながみつぞう〉)は、岡山県岡山市丸の内の林原美術館が所蔵する鎌倉時代の長光の太刀で、昭和32年(1957年)2月19日に国宝に指定された。

文化庁の記録では、員数は1口で、昭和17年(1942年)6月26日に当時の制度で指定されている。

林原美術館によると、刃長78.8センチメートル、反り2.7センチメートルで、金梨子地塗鞘打刀拵が附として指定されている。

太刀〈銘備前国長船住左近将監長光造〉の姿

林原美術館によると、鎬造、庵棟で、重ねが厚く、腰反りで踏張りがあり、小鋒で猪首風となる。鍛えは小板目がよく約み、地沸が細かく、地景が入り、乱れ映りが立つ。

刃文は丁子・小互の目に尖り刃が交じり、匂が深く足・葉がよく入る。表裏とも物打のあたりから上が小出来となり、長光の特徴的な刃文となっている。茎は生ぶで、表裏とも棒樋を掻き流す。

太刀〈銘備前国長船住左近将監長光造〉の見どころ

林原美術館によると、長光は備前国長船派の二代目棟梁で、多くの名品が残る。江戸時代には「ご威光が長く光りますように」との願いを込めて、将軍家や大名家の代替わりの贈答品の筆頭に挙げられたという。

この太刀は、伊藤博文や後藤新平と親交が深く、戦前の刀剣界を本阿弥琳雅とともに牽引した愛刀家、杉山茂丸の旧蔵である。附の打刀拵は、赤銅地の縁頭と鐔、金の梨子地を蒔いた黒漆塗の鞘、鱗文を白抜きした藍染めの鹿革の柄と下緒からなる。

太刀〈銘備前国長船住左近将監長光造〉の見学方法

太刀は林原美術館が所蔵しており、常時展示されているわけではない。展示の予定は同館の案内で確かめたい。

Q&A

Qこの太刀はいつ国宝に指定されましたか?
A昭和32年(1957年)2月19日に国宝に指定されました。
Q長光とはどんな刀工ですか?
A備前国長船派の二代目棟梁で、多くの名品が残ります。
Qこの太刀の大きさは?
A刃長78.8センチメートル、反り2.7センチメートルです。
Qこの太刀の刃文の特徴は?
A物打のあたりから上が小出来となる、長光の特徴的な刃文です。
Qこの太刀の旧蔵者は?
A愛刀家として知られた杉山茂丸です。

基本情報

名称太刀〈銘備前国長船住左近将監長光造〉(たち〈めいびぜんのくにおさふねじゅうさこんのしょうげんながみつぞう〉)
所在地岡山県岡山市丸の内2-7-15(林原美術館)
指定区分国宝(工芸品)
指定年昭和32年(1957年)2月19日指定(昭和17年(1942年)6月26日旧制度指定)
員数1口(附 金梨子地塗鞘打刀拵)
寸法刃長78.8センチメートル、反り2.7センチメートル(林原美術館)
所有者公益財団法人林原美術館
公開状況展示時期は林原美術館に要確認

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「太刀〈銘備前国長船住左近将監長光造〉」
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/201/510
林原美術館「コレクション」
https://www.hayashibara-museumofart.jp/list/collection/

最終更新日: 2026.09.29