太刀〈銘吉房〉とは:華やかで変化に富む丁子乱れをもつ、伊予西条藩松平家伝来の吉房の太刀

太刀〈銘吉房〉(たち〈めいよしふさ〉)は、岡山県岡山市北区丸の内の林原美術館が所蔵する鎌倉時代の福岡一文字派の吉房の太刀で、昭和30年(1955年)6月22日に国宝に指定された。

文化庁の記録では、員数は1口、所有者は財団法人林原美術館で、昭和8年(1933年)1月23日に当時の制度で指定されている。

林原美術館によると、刃長71.1センチメートル、反り2.7センチメートルで、地刃とも頗る健全である。

太刀〈銘吉房〉の姿

林原美術館によると、鎬造、庵棟で、先反りのついた腰反り、中鋒である。地鉄は板目に杢が交じり、乱れ映りが立つ。刃文は華やかで匂深い丁子乱れに、足がよく入り葉が交じり、腰元は小乱れで処々に小沸がつく。

帽子は表裏ともよく締まり、表は少しのたれて小丸に、裏は小丸に返る。茎はほぼ生ぶで、目釘孔は一つ、刃上がり栗尻で、鑢目は勝手下がりである。

太刀〈銘吉房〉の見どころ

林原美術館によると、福岡一文字派は絢爛華麗な刃文で知られ、最も華やかな丁子乱れを焼いた吉房・則房・助真の三者がその代表工である。吉房の有銘作は比較的多く現存するが、この太刀はその中でも特に刃文が華やかで変化に富む。

林原美術館によると、本阿弥光温による明暦2年(1656年)の折紙(代金子15枚)と、本阿弥光忠による正徳元年(1711年)の折紙(代金子70枚)の2通が付属する。名刀を多く所蔵した紀州徳川家の分家、伊予国西条藩松平家に伝来した。

太刀〈銘吉房〉の見学方法

太刀は林原美術館が所蔵しており、常時展示されているわけではない。展示の予定は同館の案内で確かめたい。

Q&A

Q林原美術館の吉房の太刀はいつ国宝に指定されましたか?
A昭和30年(1955年)6月22日に国宝に指定されました。
Qこの太刀の刃文の特徴は?
A吉房の作の中でも特に華やかで変化に富む丁子乱れです。
Qこの太刀に付属するものは?
A本阿弥家の折紙2通です。
Qこの太刀の伝来は?
A伊予国西条藩松平家に伝来しました。
Qこの太刀の大きさは?
A刃長71.1センチメートル、反り2.7センチメートルです。

基本情報

名称太刀〈銘吉房〉(たち〈めいよしふさ〉)
所在地岡山県岡山市北区丸の内2-7-15(林原美術館)
指定区分国宝(工芸品)
指定年昭和30年(1955年)6月22日指定(昭和8年(1933年)1月23日旧制度指定)
員数1口
寸法刃長71.1センチメートル、反り2.7センチメートル(林原美術館)
所有者財団法人林原美術館
公開状況展示は林原美術館に要確認

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「太刀〈銘吉房〉」(林原美術館)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/201/470
林原美術館「コレクション」
https://www.hayashibara-museumofart.jp/list/collection/

最終更新日: 2026.10.01