旧井上家住宅表門とは

旧井上家住宅表門(きゅういのうえけじゅうたくおもてもん)は、大阪府東大阪市日下町にある旧庄屋屋敷の正門となる長屋門で、令和6年(2024年)8月15日に登録有形文化財に登録された。

旧井上家住宅表門は敷地の南に、通りから少し引き込んで建つ。門前の東西の坂道は古道の「大道」である。建築面積は76平方メートルで、旧井上家住宅の門のなかでもっとも大きい。文化庁の解説は旧井上家住宅表門を、旧家の風格を示す規模の長大な長屋門としている。

建築年代をめぐる記録

旧井上家住宅表門の登録番号は27-0926で、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」という基準で登録された。

建築年代については資料の記載が分かれている。文化庁のデータベースは年代の欄を江戸末期(1830年から1868年)とし、大正前期と昭和中期に改修を受けたとする一方、時代の欄は明治としている。大阪文化財ナビは、旧井上家住宅表門を明治時代中期の再建と説明する。

確認できた資料の範囲では、どの記載が正しいかは決められない。ここでは三つの記載を並べて示すにとどめる。

寄棟造の長屋門

旧井上家住宅表門の屋根は寄棟造・平入の桟瓦葺で、東に一段低い落棟の屋根を架けて納屋をつなぐ。長屋門は切妻造とするものが多く、大阪文化財ナビも寄棟造の屋根を異色の形式とし、建ちの高さとあわせて時代の好みを表すものとみている。

外壁は漆喰塗で仕上げ、腰は細い押縁を縦に打った簓子下見板張とする。門口は中央から少し東に寄せて開き、両開きの板扉を吊る。門口の両脇の間には潜戸を設けている。

門口の東に一室、西に三室を並べる。門の前には生駒石を中心に組んだ大きな石灯籠が立ち、かつては街道を照らして人々の目印にもなったと伝わる。旧井上家住宅表門と灯籠がそろって、大道に面した屋敷の顔をつくっている。

旧井上家住宅表門の見学

旧井上家住宅表門を含む旧井上家住宅は公開されておらず、門をくぐって敷地に入ることはできない。

旧井上家住宅表門は大道に面しているので、寄棟造の屋根と両開きの板扉、門前の石灯籠を道から見ることができる。坂道の途中にあるため、車の通行に気をつけて眺めたい。屋敷への道のりは旧井上家住宅のページにまとめてある。

Q&A

Q旧井上家住宅表門はどんな建物ですか?
A屋敷の正門となる長屋門で、寄棟造の桟瓦葺です。門口の東に一室、西に三室を並べています。
Q旧井上家住宅表門はいつ建てられましたか?
A文化庁のデータベースの年代欄は江戸末期で、大正前期と昭和中期に改修されています。時代欄は明治とされ、大阪文化財ナビは明治時代中期の再建としており、記載が分かれています。
Q旧井上家住宅表門が登録有形文化財になったのはいつですか?
A令和6年(2024年)8月15日で、登録番号は27-0926です。
Q旧井上家住宅表門の屋根はなぜ珍しいのですか?
A長屋門は切妻造が多いなか、寄棟造としているためです。大阪文化財ナビは異色の形式と評しています。
Q旧井上家住宅表門は道から見られますか?
A古道の大道に面しているので、正面と門前の石灯籠を道から見られます。敷地には入れません。

基本情報

名称旧井上家住宅表門
所在地大阪府東大阪市日下町7丁目804
指定区分登録有形文化財(建造物)、登録番号27-0926
指定年令和6年(2024年)8月15日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、瓦葺、建築面積76平方メートル
所有者宗教法人佛道妙見開運教会
公開状況非公開(外観は公道から)

参考文献

国指定文化財等データベース 旧井上家住宅表門(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00015055
指定等文化財一覧(東大阪市)
https://www.city.higashiosaka.lg.jp/0000031698.html
旧井上家住宅(大阪文化財ナビ)
https://osaka-bunkazainavi.org/bunkazai/%E6%97%A7%E4%BA%95%E4%B8%8A%E5%AE%B6%E4%BD%8F%E5%AE%85

最終更新日: 2026.09.28