大和棟と入母屋造を一つにまとめた18世紀の主屋

松宮家住宅主屋は、大阪府枚方市杉一丁目にある寛保4年(1744年)建築の木造平屋建の民家で、令和元年(2019年)12月5日に登録有形文化財となった。読みは「まつみやけじゅうたくしゅおく」。

屋敷の敷地の中央に、南を正面にして建つ。建築面積は176平方メートルで、松宮家住宅の4棟のうちで最も大きく、最も古い。屋根は茅葺で、現在は金属板で仮に覆われている。

18世紀の半ばに建てられたのち、明治前期、昭和30年(1955年)頃、昭和35年(1960年)頃に改修を受けた。それでも文化庁の解説は、松宮家住宅主屋を18世紀中期の様子を残す屋敷構えの中核と評している。

西半分の大和棟、東半分の入母屋造

松宮家住宅主屋の外観でまず目をひくのは、1棟の屋根が東西で異なる形をとっていることである。東側は入母屋造、西側は大和棟とし、建物の四周には下屋を廻らせている。

大和棟は、急な勾配の茅葺屋根の妻側に、屋根面より高く白壁を立ち上げ、その頂部を瓦で葺く形式をいう。奈良盆地を中心とする地域の民家に多い屋根の形とされる。松宮家住宅主屋では、この大和棟の形を西側に、入母屋造を東側に配して一つの屋根にまとめている。

四周の下屋は、茅葺の大屋根の下にもう一段低い屋根をめぐらせたもので、外観に上下二段の軒の線をつくっている。

土間と四室からなる内部

松宮家住宅主屋の内部は、西側を土間、東側を居室部分とする。居室は前後二列に並ぶ四室で構成され、表側(南側)の上手、つまり土間から最も遠い東南の一室を座敷としている。

この座敷には床と仏間が設けられている。土間から最も離れた表の一室に、床と仏壇をまつる空間をまとめた配置である。

屋根が東西で形を変えるのと同じように、内部も西の土間と東の居室に分かれている。松宮家住宅主屋を外から眺めるときは、この東西の違いを意識しておくと、見えない内部の構成を思い描きやすい。

登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」である。

松宮家住宅主屋の見学方法

松宮家住宅主屋は一般公開されておらず、内部の土間や座敷を見ることはできない。敷地にも立ち入れない。

建物は敷地の中央にあり、道路との間には南の表門や北の蔵が入る。外から見えるのは、塀や門越しに屋根の一部がのぞく程度と考えておきたい。見え方は現地の塀や植栽の状況による。

屋敷への行き方と全体の見学条件は、松宮家住宅のページにまとめてある。

よくある質問

Q松宮家住宅主屋の中に入って見学できますか。
Aできません。松宮家住宅は一般公開されておらず、枚方市の報道資料でも非公開とされています。見学は道路からの外観に限られます。
Q松宮家住宅主屋はいつ建てられましたか。
A寛保4年、西暦1744年です。その後、明治前期、昭和30年(1955年)頃、昭和35年(1960年)頃に改修されています。
Q松宮家住宅主屋の屋根にはどんな特徴がありますか。
A1棟の屋根の東側を入母屋造、西側を大和棟とし、四周に下屋を廻らせています。屋根は茅葺で、現在は金属板で仮に覆われています。
Q松宮家住宅主屋の間取りはどうなっていますか。
A西側が土間、東側が前後二列に並ぶ四室です。表側の上手の一室を、床と仏間を備えた座敷としています。
Q松宮家住宅主屋はいつ登録有形文化財になりましたか。
A令和元年、西暦2019年の12月5日です。登録番号は27-0789で、松宮家住宅の4棟のうち最初の番号です。

基本データ

名称松宮家住宅主屋
所在地大阪府枚方市杉1丁目442
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年令和元年(2019年)12月5日登録
員数1棟
寸法木造平屋建、茅葺(金属板仮葺)、建築面積176平方メートル
所有者非公表(文化庁のデータベースに記載なし)
公開状況非公開。道路からの外観見学のみ

参考文献

国指定文化財等データベース 松宮家住宅主屋(文化庁)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00013147
文化遺産オンライン 松宮家住宅主屋
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/458399
報道資料 旧木南家住宅の登録有形文化財答申(枚方市、令和4年(2022年)11月18日)
https://www.city.hirakata.osaka.jp/cmsfiles/contents/0000047/47743/2211182.pdf

最終更新日: 2026.09.26