免山篤家住宅勝手

免山篤家住宅は、茨木市北部の丘陵に開けた佐保集落の傾斜地に構える。この屋敷の八つの構成要素が、平成12年(2000年)12月に登録有形文化財となった。

主屋の土間部分の背後に位置する小さな水廻りの建物が勝手である。建築面積は約12平方メートルと登録八棟のうち最も小さく、大正元年(1912年)に家の炊事や洗い場のために建てられた。

登録の理由と価値

勝手は使うために建てられ、細部もそこから導かれている。内部には井戸と流しを備え、床は全面を石敷きとして、水を使う場に適した面をつくる。半間ごとに丸太の柱を立て、周囲を中塗仕上げの壁とし、屋根は切妻造、桟瓦葺とする。

見どころ

簡素で実用本位ながら、勝手は屋敷の家事空間を完結させている。ここは農家で最も早く姿を消しやすい部分だが、当初の構えのまま残る。屋敷が見せ場の寄せ集めではなく一体として読めるのは、こうした部分が残るからでもある。

免山篤家住宅は個人の住まいであり、内部は公開されていない。ただし道路に面した塀・土蔵・石垣は集落の通りから望むことができ、屋敷内に立ち入らずとも表構えを外から眺められる。地域の歴史全般を知るには、市街地にある茨木市立文化財資料館が一般に公開されている。

Q&A

Q勝手は何に使われましたか。
A家の水廻りの作業を担いました。内部に井戸と流しを備え、床は全面石敷きとして、水を使う場に適した造りとしています。
Qどのような造りですか。
A半間ごとに丸太の柱を立て、周囲を中塗仕上げの壁とし、切妻造・桟瓦葺の屋根をのせた、簡素で実用的な建物です。
Qなぜこれほど小さな建物を登録するのですか。
Aこうした家事空間は農家の近代化で最初に失われがちで、当初の形で残ることが屋敷全体の歴史的性格を支えています。
Q内部に入れますか。
A入れません。個人の住まいであり、公開されていません。

基本情報

名称免山篤家住宅勝手(めざんあつしけじゅうたくかって)
所在地大阪府茨木市佐保1161
指定区分登録有形文化財(建造物)
登録年月日2000年(平成12年)12月4日(第27回登録)
建築年大正元年(1912年)
構造・形式木造平屋建、瓦葺、建築面積約12㎡
員数1棟
登録番号27-0125
所有個人
公開状況個人住宅につき内部非公開

参考文献

国指定文化財等データベース — 免山篤家住宅勝手
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00002064
文化遺産オンライン — 文化遺産データベース
https://bunka.nii.ac.jp/db/
茨木市教育委員会 — 歴史・文化財に関する事業
https://www.city.ibaraki.osaka.jp/kikou/kyoikuiinkaikyoikusoumu/rekibun/rekishibunkazai_jigyou/index.html

最終更新日: 2026.07.03