中西家住宅土蔵一とは

中西家住宅土蔵一は、大阪府吹田市岸部中にある江戸時代後期(1751〜1829年)の2階建の土蔵で、平成15年(2003年)7月1日に国の登録有形文化財に登録された。主屋の背面の北側に並ぶ2棟の土蔵のうち、西側の1棟である。

構造は土蔵造2階建・瓦葺で、建築面積は58平方メートル。並んで建つ土蔵二(47平方メートル)よりひとまわり大きい。

登録の理由と来歴:主屋から離された土蔵

中西家住宅土蔵一は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録有形文化財になった。この土蔵の来歴は、屋敷の絵図と現在の姿を比べるとよくわかる。

文化庁の解説によると、天保年間の屋敷図では、土蔵一は主屋に接して描かれている。明治期に北へ曳屋され、あわせて西側に増築された。曳家は建物を解体せずに持ち上げ、そのまま別の位置へ動かす工法で、厚い土壁をもつ重い蔵でも行われた。

その後、主屋と土蔵一のあいだには住居が新しく建てられた。土蔵一はこの住居と一体になり、座敷として使われている。江戸時代には主屋に付属した蔵が、明治の曳家を経て、座敷として使われる蔵へと役割を変えてきたことになる。

中西家住宅土蔵一の見どころ

注目したいのは、西側に増築された部分と、主屋との距離である。天保の絵図では主屋に接していた蔵が、いまは住居をはさんで北に離れて建つ。現在の配置そのものが、明治の曳家と増築の記録になっている。

物をしまう蔵が座敷として使われていることは、蔵が住まいの一部に取り込まれていった過程を示している。

中西家住宅土蔵一の見学

中西家住宅土蔵一は屋敷の奥、主屋の背後に建つため、通りからは見えない。吹田市の案内には見学できる建物として土蔵一の名が挙がっておらず、住居と一体で使われていることから、公開日でも近くで見られるかは確認できなかった。

見学を考える場合は、予約の際に旧中西家住宅に問い合わせたい。撮影の可否もあわせて確かめておくとよい。予約方法と行き方は中西家住宅のページにまとめてある。

Q&A

Q中西家住宅土蔵一はどこにありますか?
A主屋の背面の北側に並ぶ2棟の土蔵のうち、西側の1棟です。
Q中西家住宅土蔵一はもとからこの位置にありましたか?
Aいいえ。天保年間の屋敷図では主屋に接していましたが、明治期に北へ曳家され、西側に増築されました。
Q中西家住宅土蔵一はいま何に使われていますか?
A主屋とのあいだに新しく建てられた住居と一体になり、座敷として使われています。
Q中西家住宅土蔵一が登録有形文化財になったのはいつですか?
A平成15年(2003年)7月1日です。登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」です。
Q中西家住宅土蔵一は見学できますか?
A吹田市の案内に見学対象として記載がなく、公開日に見られるかは確認できていません。予約時に問い合わせてください。

基本情報

名称中西家住宅土蔵一
所在地大阪府吹田市岸部中4丁目823-1 他
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成15年(2003年)7月1日登録
員数1棟
寸法土蔵造2階建、瓦葺、建築面積58平方メートル
所有者吹田市・個人(棟ごとの内訳は未公表)
公開状況見学対象としての案内なし(要問い合わせ)

参考文献

中西家住宅土蔵一(文化庁 国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00003448
中西家住宅土蔵一(文化遺産オンライン)
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/139218
旧中西家住宅 概要(吹田市)
https://www.city.suita.osaka.jp/kyunakanishike/1031141.html

最終更新日: 2026.09.30