森本家住宅古蔵とは ― 屋敷でいちばん古い土蔵

森本家住宅古蔵は、徳島県勝浦郡勝浦町坂本にある文化6年(1809年)建築の土蔵で、平成27年(2015年)3月26日に登録有形文化財に登録された。

森本家住宅古蔵は主屋の北側、西寄りに南を向いて建つ。土蔵造2階建の瓦葺で、建築面積は22平方メートル。森本家住宅の6棟のなかで建築年がはっきりしている最古の建物である。

登録の理由 ― 庄屋の屋敷構えの証

森本家住宅古蔵は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。文化庁のデータベースは、近世の庄屋の屋敷構えを伝える建物と位置づけている。

勝浦町によると、森本家は文化年間(1804~1818年)から庄屋を務めた。文化6年はその期間のただなかにあたる。村の年貢や文書を扱う立場になった家が、住まいの裏手に構えた蔵ということになり、森本家住宅古蔵の建築年は家の歩みと重なっている。

約100年後の明治40年(1907年)には、すぐ東隣に新蔵が建てられた。2棟は同じ切妻造・本瓦葺・2階建てで、南の戸口に下屋を付ける点も共通する。並べて見ることで、江戸と明治の土蔵の違いと共通点が読み取れる。

森本家住宅古蔵の見どころ

漆喰の壁と鉢巻

外壁は漆喰塗で、軒下には鉢巻と呼ばれる厚い帯が廻る。鉢巻は軒まわりの壁を厚く塗り込めて火に備える部分で、土蔵の輪郭を引き締める役も果たしている。

腰の下見板

壁の下部は簓子下見板張で、細い押縁に刻みを入れて板を段々に押さえる張り方である。雨の跳ね返りが当たる腰の部分を板で守る造りである。

鉄扉の窓

2階の南面と西面に窓があり、片開きの鉄扉が付く。内部は板床で、壁は竪板張とされる。

森本家住宅古蔵の見学

森本家住宅古蔵は主屋の裏手にあり、個人の屋敷の奥にあたる。内部公開の案内は見つからず、外観も屋敷に入らなければ近くで見ることは難しい。敷地には立ち入らないでほしい。行き方と問い合わせ先は森本家住宅のグループページにまとめてある。

Q&A

Q森本家住宅古蔵はいつ建てられましたか?
A文化6年(1809年)の建築で、森本家住宅の6棟のうち最も古い建物です。
Q森本家住宅古蔵はどんな構造ですか?
A土蔵造2階建、切妻造本瓦葺で、建築面積は22平方メートルです。
Q森本家住宅古蔵の外壁の特徴は?
A漆喰塗で軒下に鉢巻を廻らし、壁の下部を簓子下見板張としています。
Q森本家住宅古蔵と新蔵の違いは?
A古蔵は文化6年(1809年)、新蔵は明治40年(1907年)の建築です。新蔵には妻面や窓まわりに鏝細工の飾りがあります。
Q森本家住宅古蔵は見学できますか?
A内部公開の案内は確認できません。個人の屋敷の奥にあるため、敷地には立ち入らないでください。

基本情報

名称森本家住宅古蔵
所在地徳島県勝浦郡勝浦町大字坂本字生実32
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成27年(2015年)3月26日登録
員数1棟
寸法土蔵造2階建、瓦葺、建築面積22平方メートル
所有者個人(所有者名は非公表)
公開状況一般公開の案内なし(個人の住宅)

参考文献

文化庁 国指定文化財等データベース「森本家住宅古蔵」
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00010517
文化遺産オンライン「森本家住宅古蔵」
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/234238
勝浦町「登録有形文化財 森本家住宅」
https://www.town.katsuura.lg.jp/docs/2015060200039/

最終更新日: 2026.09.25