日本基督教団富士見丘教会の会堂

日本基督教団富士見丘教会は、東京都世田谷区代沢にある木造2階建ての教会堂で、昭和11年(1936年)に建てられ、平成15年(2003年)に国の登録有形文化財に登録された。下北沢駅から坂を上がった住宅地にあり、切妻造の本体の南西隅に塔屋が付く。

教会の記録によれば、神田淡路町で礼拝していた信愛教会と番町教会の有志十数名ずつが、大阪から上京した山本忠美牧師のもとで合流し、昭和10年(1935年)に現在地へ会堂を建てることを決めた。日本組合基督教会に属する教会として昭和11年(1936年)10月14日に会堂が完成し、翌年に正式に設立された。当時はここから富士山がよく見えたので、その眺めが教会の名になった。

建築計画は教会員の加藤俊一が行った。文化庁の記録では木造2階建、鋼板葺、建築面積262平方メートル。外壁は当初クリーム色に塗られ、側廊の下屋は天然スレート葺だったと教会は伝えている。

登録有形文化財としての価値

日本基督教団富士見丘教会は平成15年(2003年)9月19日に登録された。登録番号は13-0162である。

文化庁の解説は、全体が質素で平明な意匠であることを認めたうえで、要所に置かれた飾りを評価する。外部では薔薇窓風のレリーフと塔屋頂部のバトルメント(城壁の鋸歯状の胸壁)、内部ではハンマービームトラスである。平面は、礼拝堂の中央を広く取って身廊と側廊に分け、東奥に聖壇を構える。

昭和28年(1953年)に愛児園が開かれ、幼稚園舎として使うため玄関脇に便所を増築するなど、会堂は用途に応じて手が加えられてきた。平成14年(2002年)に耐震補強を含む大規模な改修を行い、そのとき間取りの一部を当初の形に戻している。登録はこの改修の翌年である。

日本基督教団富士見丘教会の見どころ

外から見るなら、まず塔屋の頂部に目を向けたい。四角い塔の上端が凹凸を刻んだバトルメントになり、木造の小さな教会に城郭のような輪郭を与えている。

次に正面の妻壁。円形の薔薇窓を思わせるレリーフがあり、実際の窓ではなく浮き彫りで薔薇窓の効果を出している。控えめな外観の中で、この2か所だけが装飾として際立つ。

内部の見どころはハンマービームトラスである。壁から持ち出した短い水平材(ハンマービーム)で屋根の荷重を受け、柱の少ない広い空間をつくる、英国ゴシックの木造小屋組の形式だ。昭和初期の日本の木造教会でこの形式を見られる例は多くない。

日本基督教団富士見丘教会の見学方法とアクセス

日本基督教団富士見丘教会は礼拝を続けている教会で、観光向けの公開時間や拝観料はない。外観は前の道から見られる。

内部のハンマービームを見るには、日曜日の礼拝に出席するか、見学の可否を事前に教会へ問い合わせたい。礼拝や集会のあいだは見学目的の出入りを控える。

撮影は公道からの外観にとどめ、周囲は住宅地なので立ち止まる場所に気を配りたい。

世田谷デジタルミュージアムの案内によれば、京王井の頭線の池ノ上駅から徒歩5分、小田急線・京王井の頭線の下北沢駅から徒歩7分である。

Q&A

Q日本基督教団富士見丘教会はいつ建てられましたか?
A昭和11年(1936年)10月14日に完成しました。建築計画は教会員の加藤俊一によるものです。
Q日本基督教団富士見丘教会の見どころは?
A外部では薔薇窓風のレリーフと塔屋頂部のバトルメント、内部ではハンマービームトラスの小屋組です。
Q日本基督教団富士見丘教会はいつ登録有形文化財になりましたか?
A平成14年(2002年)の改修を経て、平成15年(2003年)9月19日に登録されました。
Q日本基督教団富士見丘教会の内部は見学できますか?
A観光向けの公開はありません。日曜日の礼拝に出席するか、事前に教会へ問い合わせてください。
Q日本基督教団富士見丘教会の最寄り駅は?
A京王井の頭線の池ノ上駅から徒歩5分、下北沢駅から徒歩7分です。

基本情報

名称日本基督教団富士見丘教会
所在地東京都世田谷区代沢2-32-2
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成15年(2003年)9月19日登録
員数1棟
寸法建築面積262㎡(木造2階建、鋼板葺)
所有者不明(文化庁データベースに記載なし)
公開状況外観は公道から見学可。内部は礼拝時または事前問い合わせ

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)日本基督教団富士見丘教会
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00003531
文化遺産オンライン 日本基督教団富士見丘教会
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/140801
日本基督教団富士見丘教会(世田谷デジタルミュージアム)
https://setagayadigitalmuseum.jp/collection/22286/detail/51101818/

最終更新日: 2026.09.24