通りに沿って62メートル続く西の塀

風間家旧別邸無量光苑板塀は、山形県鶴岡市泉町の風間家旧別邸無量光苑の西面を区切る明治43年(1910年)頃の板塀で、昭和29年(1954年)に移築され、平成15年(2003年)7月1日に国の登録有形文化財に登録された。木造、鉄板葺で、延長は62メートルに及ぶ。

塀は敷地の西の境に沿って一直線に伸び、通りに面している。高さは約2.1メートルで、北の方に1か所、大戸を付けた戸口が開く。無量光苑の6件のなかで、通りを歩く人の目にもっとも長く触れる建造物である。

年代は明治43年頃とされ、昭和29年に移築されている。移築前の位置や経緯について、文化庁の記録は触れていない。

登録の理由と価値

風間家旧別邸無量光苑板塀は、登録基準のうち「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。登録番号は06-0057である。

文化庁の解説は、小屋根を載せて縦板を張った簡素な板塀であるとしたうえで、通りに沿って一直線に長く続く姿が屋敷構えを特徴づけていると評価する。1枚1枚の板に目立つ装飾はないが、62メートルという長さそのものが、豪商の別邸の広がりを通りに示している。

構造は堅実である。礎石の上に土台を置き、1.8メートルおきに立てた柱を4段の貫で固め、敷地の内側に控えを取って塀が倒れないように支えている。

長さと規則正しさを見る

板塀を見るなら、通りの端に立って塀の線を奥まで見通すのがよい。小屋根の軒と竪板の縦の線が、同じ高さ、同じ間隔で続いていく様子がよく分かる。柱の間隔が揃っているので、板面にも一定のリズムが生まれている。

北寄りにある大戸付きの戸口は、長い塀のなかの数少ない変化である。戸口の位置を確かめてから塀沿いを歩くと、屋敷の西側からの出入りがどこで行われていたかが想像しやすい。

入館したら、敷地の内側から塀を見ておきたい。外からは見えない控えの材が、一定の間隔で塀を支えているのが確認できる。

見学方法

風間家旧別邸無量光苑板塀は敷地の西面、通りに沿って立っているため、外側は通りからいつでも見られる。内側の控えを見るには、公開期間中に無量光苑へ入館する必要がある。

塀は延長62メートルあるので、写真に収めるなら通りの端から斜めに見通す構図が向いている。通行の妨げにならないよう、道の端に寄って眺めたい。

Q&A

Q風間家旧別邸無量光苑板塀はどのくらいの長さがありますか?
A延長62メートルで、高さは約2.1メートル。敷地の西面を通りに沿って一直線に区切っている。
Q風間家旧別邸無量光苑板塀はいつ建てられ、いつ登録されましたか?
A明治43年(1910年)頃の建築で、昭和29年(1954年)に移築された。平成15年(2003年)7月1日に国の登録有形文化財に登録され、登録番号は06-0057。
Q風間家旧別邸無量光苑板塀はどのような構造ですか?
A礎石の上に土台を置き、1.8メートルおきの柱を4段の貫で固め、内側に控えを取る。小屋根を載せた竪板張の板塀である。
Q風間家旧別邸無量光苑板塀は入館しなくても見られますか?
A見られる。通りに面しているので外側はいつでも見学できる。内側の控えを見るには公開期間中の入館が必要。
Q風間家旧別邸無量光苑板塀が登録された理由は何ですか?
A通りに沿って一直線に長く続く姿が屋敷構えを特徴づけ、国土の歴史的景観に寄与していると評価された。

基本情報

名称風間家旧別邸無量光苑板塀
所在地山形県鶴岡市泉町6-20
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成15年(2003年)7月1日登録
員数1棟
寸法木造、鉄板葺、延長62メートル
所有者公益財団法人克念社
公開状況外側は通りから見学可、内側は4月15日〜11月30日の公開期間中(有料)

参考文献

国指定文化財等データベース(文化庁)— 風間家旧別邸無量光苑板塀
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/101/00003351
文化遺産オンライン — 風間家旧別邸無量光苑板塀
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/140621
鶴岡市教育委員会 — 指定文化財目録(登録有形文化財)
https://www.city.tsuruoka.lg.jp/bunka/rekishi/shitei-bunka-ichiran.files/15_registeredtangibleculturalproperties.pdf
丙申堂(公益財団法人克念社)— ご案内
https://heishindo.jp/guide/

最終更新日: 2026.09.25