旧平礒水底線陸揚室とは

旧平礒水底線陸揚室は、愛媛県西宇和郡伊方町平礒にある昭和2年(1927年)建築の鉄筋コンクリート造の通信施設で、平成15年(2003年)12月1日に国の登録有形文化財(建造物)となった。読みは「きゅうひらいそすいていせんりくあげしつ」。大分県の佐賀関町から伊予灘を渡ってきた通信用の海底ケーブルを陸揚げした建物で、所有者は伊方町である。

文化庁の記録では、鉄筋コンクリート造、建築面積35平方メートルで、石垣が付く。登録番号は38-0051。伊方町によれば、建物は佐田岬半島の平磯地区と釜木地区のほぼ中間から急斜面を下った、通称ゴンドウと呼ばれる小さな浜に建っている。

登録有形文化財としての価値

旧平礒水底線陸揚室は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として登録された。文化庁の解説は、伊予灘に面して建つこの陸揚室を、半島部の近代化の一端を物語る通信施設と評価している。

伊方町によれば、施設は昭和2年(1927年)3月、大分県佐賀関町志生木と平磯のあいだ44.2キロメートルを海底ケーブルで結ぶために設けられた。当時、電話による通信は有線以外に方法がなく、海を隔てた九州や本州との通信は、海底ケーブルの普及によって急速に発達したという。

見どころ

まず足元の石垣を見たい。文化庁の解説によれば、花崗岩を精緻に布積みした石垣の上に、鉄筋コンクリート造の上屋を築いている。浜に据えた台地の上に小屋を載せる構成が、波打ち際の施設らしい。

上屋は小さいが、意匠には手がかかっている。外壁はドイツ壁風の粗い仕上げで、窓などの開口部には煉瓦タイルをあしらい、入口にはアーチ状の庇を配する(文化庁)。伊方町は、入口のアーチや窓枠のタイル張り、スタッコ壁に、当時のモダニズムがうまく表現されていると紹介している。

見学について

旧平礒水底線陸揚室は、平磯と釜木のあいだから急な斜面を下りた浜にある(伊方町)。見学時間、駐車場、道順についての公的な案内は見当たらなかった。足場の悪い斜面を下りることになるため、天候や潮の状況に注意したい。内部の公開や撮影の可否も案内がないため、伊方町に確かめたい。

Q&A

Q旧平礒水底線陸揚室はいつ建てられましたか?
A昭和2年(1927年)です。伊方町によれば同年3月に設置されました。
Q旧平礒水底線陸揚室が登録有形文化財になったのはいつですか?
A平成15年(2003年)12月1日です。
Q旧平礒水底線陸揚室は何のための施設ですか?
A大分県佐賀関町志生木と平磯のあいだ44.2キロメートルを結ぶ通信用の海底ケーブルを陸揚げした施設です。
Q旧平礒水底線陸揚室の建物の特徴は?
A花崗岩を精緻に布積みした石垣の上に、ドイツ壁風の外壁、煉瓦タイルの開口部、アーチ状の庇を備えた鉄筋コンクリート造の上屋を載せています。
Q旧平礒水底線陸揚室へはどう行けばよいですか?
A平磯地区と釜木地区のほぼ中間から急斜面を下った浜にあります。公的な道順の案内はないため、伊方町に確かめてください。

基本情報

名称旧平礒水底線陸揚室(きゅうひらいそすいていせんりくあげしつ)
所在地愛媛県西宇和郡伊方町平礒392
指定区分登録有形文化財(建造物)
指定年平成15年(2003年)12月1日登録
員数1棟
寸法鉄筋コンクリート造、建築面積35平方メートル、石垣付
所有者伊方町
公開状況外観は見学可(道順・内部公開の案内なし)

参考文献

旧平礒水底線陸揚室(国指定文化財等データベース)
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00003722
三崎地域の文化財(伊方町)
https://www.town.ikata.ehime.jp/site/rekishibunka/1594.html

最終更新日: 2026.10.05